湯川浩さん [ビジネスアナリスト]
「プログラム運営マニュアルサービスグラント」の初プロジェクトに参加した湯川さん。NPOが活動をより拡大していくために、独自に開催している講座の運営マニュアルを作成しました。普段、お仕事でも業務マニュアルの作成をされている湯川さんに、プロボノとしてのNPOのマニュアル作成について伺いました。
NPOの個性を活かし、使いやすく、言葉も分かりやすいものに
―プロボノと出会ったきっかけは?
もともとボランティア活動に興味があり、会社帰りなどに活動したいなぁと思っていました。数年前から新聞などで「プロボノ」という文字をよく目にするようになり、2011年のプロボノワーカーラウンジ(プロボノワーカーのみなさんに集まっていただいたイベント)に参加したことがきっかけです。会社と家の往復のみで、視野が狭くなってしまっているのではないかと感じていたことも登録の理由です。
その後、登録して5か月ぐらい経っていたので「もうお声もかからないのかなぁ」と思っていたら参加依頼が届きました。直接プロボノワーカーラウンジへ行って、会場で話を聞いていなかったらこの機会はなかったかもしれません。
―普段のお仕事との違いは?
マニュアル作成は仕事の業務として経験していますが、同じマニュアルでもいつも仕事で目にするマニュアルと、NPOのマニュアルではその完成の形に違いがありました。今回のプロジェクトでNPOへ渡したマニュアルでは、プロジェクト終了後にある程度NPOの方々が自分たちで改善することができるものを完成の目標にして、今後もNPOの人たちが使いやすく、言葉も分かりやすいものとなるように心がけました。NPOの個性を生かしたホワっとした感じに仕上がりました。
いいものをつくろう!と一丸となっていた。
―プロジェクトで一番印象に残っている活動は?
最後の段階になって、チームのみんながプロジェクトと仕事との両立で大変な中、『いいものをつくろう!』とみんな一丸となっていたのが印象的です。会社と違って、このプロジェクトで何らかの評価を受けることはないですが、それ以外の「NPOにできるだけ協力したい!」という気持ちでひとつになっていました。
―NPOについてどんな印象を持ちましたか?
訪れる前はNPOの活動について、ボランティア活動のように時間がある時に世の中のために活動しているものと思っていましたが、実際は違って「本気で世の中をよくしよう!」としっかりと活動しているのを知り感動しました。スタッフの方々の雰囲気が優しい感じだったのも印象的です。
プロボノワーカーがNPOの担当者と直接コミュニケーションを取るので、NPO側の窓口となる方の熱い想いが伝わってくることも大きかったです。
普段の生活では関われない人と関わり、経験できないようなことが経験できる。
―プロボノへ参加してよかったことは?
会社や私生活で出会うことのない人や、多様な考え方に触れることができたのはプロジェクト前の期待以上です。いろんな方と重ねたコミュニケーションの力は、今後仕事上でも活きると思います。プロボノとして参加する際に、既存のスキルや能力を生かして参加できるので特殊な能力が必要なわけでないので入りやすいと感じました。
―プロボノチーム内のコミュニケーションは上手く取れましたか?
チームメンバーとは最初、基本週1回会って話をしようと進めていたのですが・・・。
震災などもあり、途中から主にメールで情報をチームみんなでシェアするようになりました。細かいやり取りが多く、メールチェックへの時間は結構取られましたが、たまにチームみんなで会った時に認識の違いを改善するようにしました。
―プロジェクトに参加する人に、参加する上でのアドバイスはありますか?
会社以外や仕事以外の人たちに勧めたいです。その時は時間やマネジメント方法など、比較的コミュニケーションを密に取れるような関係を持つ方法についてのアドバイスをすると思います。自分自身で気をつけていたのは、メールを書くときに相手が理解されていると思うようなことであっても敢えて書くようにしていました。情報共有の頻度や仕方が仕事と違うので認識の共有ができない場合もあり気をつけていました。
―プロボノプロジェクトへの参加はどういったものでしたか?
考えを広げる機会になりました。「NPOが社会には必要なんだ」と思うようになり、現場の大変さもわかりました。普段の生活では関われない人と関わることができ、普段経験できないようなことが経験できる。サービスグラントはNPOにもプロボノワーカにも、どちらにとっても世の中に必要だと思います。
【参加プロジェクト】
『知ろう!小児医療 守ろう!子ども達』の会
(プログラム運営マニュアル・サービスグラント)
役割: ビジネスアナリスト
その他のプロボノワーカーの声