プロジェクト紹介
視覚障害者パソコンアシストネットワーク(SPAN)
NPO法人SPANは、一人でも多くの視覚障害者がパソコンなどのICT(情報通信技術)機器を使いこなすことで人生を豊かにし、それが自立と社会参加につながり、ひいては就労に発展してほしいという願いのもとに、視覚障害者のパソコン利用が促進されるよう様々な事業を展開されています。
具体的には、
・視覚障碍者向けのパソコン講座やインストラクター養成講座
・在職者訓練コースなどの委託事業の運営
・Microsoft Office製品やiPhoneなどの操作マニュアル等の情報提供
・視覚障碍者のパソコン利用に関する普及・啓発活動
などの活動を行っています。
NPOのニーズ
SPANは設立以来、視覚障害者に対するサポートや指導者の育成などに一定の成果を挙げてきました。一方、主要活動メンバーが固定化して業務の進め方が属人化しており、業務内容・ノウハウの共有が思うように進んでいない、という課題を抱えていました。
今後の団体活動の強化・拡大も見据え、団体内でより分担して業務遂行が行えるように「業務内容の可視化」に取り組むことが急務でした。
チームの取り組み
団体の主要活動である指導者養成講座に関連する業務を対象として、SPANのメンバーがそれぞれ、どのような業務・タスクを行っているのかをヒアリングで洗い出し、業務内容を可視化していきました。
具体的には、主要業務を抽出し、各業務の内容を洗い出したうえで整理し、業務記述書として文書化しました。文書化の際は、各業務の目的・内容に加え、各業務における情報のINPUT(どの場所にあるどんな情報を使うのか)とOUTPUT(どの情報を誰に展開するのか)が明確になるように留意して取り組みました。
成果
プロボノ活動の一番の成果は、このプロジェクトを通じて、理事長を含めた役員のみなさんが、自分たちの課題をきちんと再認識できたことでした。プロボノのプロジェクト完了から2年後の現在、SPAN代表の北神さんからは、プロジェクトを振り返って、『団体内部で認識されていた、特定メンバーへの業務集中、情報共有不足などの課題について、団体の外(プロボノチーム)の視点から、ヒアリング結果等の事実に基づいて改めて提起してもらったことが大きかった』という言葉をいただきました。
このプロジェクトがきっかけとなり、その後、業務の分担を役員間でより意識して行うようになりました。また、意欲的な新しいメンバーに、一部の業務をお願いする機会も増えました。
NPOの声
NPO法人SPAN
理事長 北神あきら様
先日、当時のプロボノのみなさんからインタビューをいただき、改めてこの活動の意味を再認識しました。
正直なところ、本来の目的だった各担当ごとの手順書作成はまだ達成できていませんが、メンバーの意識は確実に変わったと思います。
そして、以前より多くの会員が活動に参加するようになったこと、そして業務フロー設計チームのプロボノのみなさんからのご指摘を受けてWebサイトのリニューアルが実現できたこと(※)も大きな成果だと考えています。
これからも、さまざまな方の声を聞きながら活動を続けていきたいと思います。
私たちの願いは、一人でも多くの視覚障害者がICTを使いこなすことで豊かな人生を送ることができ、さらには社会参加と就労が進むことです。
地道にではありますが、一歩ずつ前に進んでいきたいと思います。
ありがとうございました。
※業務フロー設計プロジェクトのプロボノチームは、SPANさんの活動をより広く伝えるためにウェブサイトリニューアルを推薦。2014年に、サービスグラントの別のプロボノチームがウェブサイトリニューアルのプロジェクトでご支援する機会へと繋がりました。
進捗状況
- プロジェクトマネジャー:
- 小山さん
- マーケッター:
- 二階堂さん
- ビジネスアナリスト:
- 橋本さん 山本さん
- アカウントディレクター:
- 森本さん
掲載情報はプロジェクト実施時点のものです。最新情報は団体のウェブサイト等でご確認ください。
- 東京都ローラースポーツ連盟
- 自立支援センターふるさとの会
- CWAJ