プロジェクト紹介
気候ネットワーク
気候ネットワークは、地球温暖化問題の解決を目指して活動する市民によるNPO/NGOで、国際レベル、国レベル、地域レベルで重層的に取り組みを行っています。2012年、組織運営の改善と会員拡大に向けた、事業計画立案サービスグラントを行った上、2013年は気候ネットワークの支持者である会員増や、より効果的な情報発信のためのウェブサイト構築をサポートします。
NPOのニーズ
気候ネットワークは、テーマが地球温暖化や環境問題と地球規模で壮大、かつ専門的であるため、どのように専門家以外の一般市民に分かりやすく活動の意義を伝えるか、そして理解を広げて参加を募るかという難しさを抱えていました。
また、広範囲の人に向けたタイムリーな情報発信と少ない人数でも効率的に運用可能なウェブサイトの構築という点がプロボノチームに期待されていました。
チームの取り組み
気候ネットワークの旧サイトは、長年の活動の歴史を物語る膨大で専門的なレポートや資料などが掲載されており、地球温暖化防止や環境問題の専門家や類似の活動を行う団体への有益な情報源、“情報ライブラリー”として価値が高いものでした。一方で、閲覧者が、専門家に限られたものになっており、「一般の人にも分かりやすい情報発信を」という事務局の思いを体現できていない状況にありました。
そこで、プロボノチームは、まず、団体のスタッフへのヒアリングを通じて、組織が活動に参加して欲しいと思っている「市民」の属性を明らかにしました。そして、新サイトのテーマを「市民の裾野を広げる役割を担うウェブサイト」と設定し、初めて気候ネットワークを知る人でも分かりやすいキャッチーなコピーライトを作成しました。
また、課題の1つであった更新運用の効率化に向けて、CMSを導入したり、今後さらに蓄積されていくコンテンツにタグ付けを行うことで、後々の検索性を高める工夫も行いました。
成果
ウェブサイトリニューアルにより、一般の人にも分かりやすくかつタイムリーな情報発信ができるようになったことで、トップページのアクセス数は2倍、Facebookいいねの数も1193まで増えました(2015年3月現在)。また、問い合わせ対応も簡素化できるようになり、業務の効率化につながりました。
その他の成果としては、次のようなものがあげられます。
・情報発信量の増加
以前は限られたスタッフしか更新が出来ずに負荷が集中し、更新頻度にも影響があったが、CMSを導入した事でhtmlの作業が省力化され、更新がスピーディーになった他、タグ付けによるアーカイブ化が容易になった。また、スタッフ全員がコンテンツを発信できるようになった事で、情報がタイムリーに発信されるようになった。CMSとの連携により各ページをFacebookやTwitterでも拡散することができ、組織の情報発信の基盤強化および情報拡散に繋がった。
・外部からの対応の効率化
問い合わせフォームを新たに作成したことで、会員の入会資料請求や励ましなどのメッセージなどの利用者の反応を受け取れる環境が整った。問い合わせ対応や講演などにおいても、「ウェブを見て下さい」と参照先を案内できるようになったことで、業務の効率化が進んだ。
・情報発信の管理・運営の改善
Google Analyticsを導入したことで、ウェブサイトのアクセス数を把握できるようになった。リニューアル後にはトップページの閲覧数がほぼ2倍となるなど、ウェブサイトへのアクセス数が増えた。以前はトップページだけを見て離脱する人が多かったが、トップからの離脱率が減少し、ページ別訪問数、閲覧数、直帰率などでも大幅な改善が見られた。
※気候ネットワークでは組織基盤強化支援の1つとして2012年にパナソニック社員からなるプロボノチームが事業計画立案 プロジェクトを支援しました。その際の組織課題の1つとして情報発信ツールの改善が挙げられており、今回のプロボノプロジェクトは前回のプロジェクトに続く2回目のプロボノとなりました。
事業計画サービスグラントのレポートはこちら
NPOの声
NPO法人気候ネットワーク
研究員・ウェブ担当 伊与田昌慶さん
「市民のチカラで気候変動を止める。」を掲げ、地球温暖化防止に取り組む気候ネットワークは、このプロジェクトの結果、組織の発展とビジョンの実現のため大きな成果が得られました。リニューアル後に会員やボランティア、一般閲覧者向けに実施したアンケートでは、新しくなったウェブサイトについて、「良い」と回答した人が全体の約9割に上るなど、閲覧者の評価も上々です。事務局スタッフでリニューアルについて振り返りを行った際も、「きれいになった」「メリットしかない」などのコメントが出ています。ウェブ担当が1人でhtml更新作業を行っていたリニューアル前と異なり、現在ではスタッフ誰でも更新できるCMSが導入され、タイムリーに更新できるようになりました(私のワークライフバランスも改善されました)。政策提言型NPOにとって、政策動向に即応した鋭い情報をタイムリーに発信すること、誰もがこの情報にアクセスできる状態を維持することは死活的に重要なことなのです。
プロジェクトの長大なTo Doリストに迷子になりかけたこともあったような気もしますが、プロボノのみなさんの的確な分析や提案、作業と激励のため、何とかやり遂げることができました。改めて、プロボノチームのみなさん、サービスグラントのスタッフさんに、心から感謝を申し上げます。
進捗状況
- アカウントディレクタ−:
- 岡崎さん
- プロジェクトマネジャー:
- 高原さん
- マーケッター:
- 佐野さん 高谷さん
- ウェブデザイナー:
- 加地さん
- コピーライター:
- 上原さん
- マークアップエンジニア:
- 渡邊さん
2014.04.19
最終確認&テストを実施しました。
2014.04.19
納品+打ち上げを実施しました。
2014.03.17
テストを開始しました。
2014.03.10
詳細デザイン制作・テキスト修正・コーディングを実施しました。
2013.12.25
テキスト素材作成(NPO側作業)を実施しました。
2013.10.20
基礎クリエイティブ提案に対するフィードバックと承認を実施しました。
2013.10.20
基礎クリエイティブ提案を実施しました。
2013.10.20
基礎クリエイティブ制作を実施しました。
2013.09.30
制作プラン提案に対するフィードバックと承認を実施しました。
2013.09.15
制作プラン提案を実施しました。
2013.09.05
チームMTGを実施。制作プラン策定・構成設計を実施しました。コピーライターさんからも第一案提出あり。
2013.08.24
中間提案に対するフィードバックを実施しました。
2013.08.17
中間提案を実施しました。
2013.08.10
中間提案事前ミーティングを実施しました。
2013.08.01
7月半ばには不在となっていたデザイナーさん、コピーライターさんも色々なご縁で参加いただくことになりフルメンバーに。
2013.07.10
アンケート結果などの整理とチームミーティングを実施
2013.07.05
個別ヒアリングを実施しました。
2013.07.05
ヒアリング以外の調査・リサーチ作業を実施しました。
2013.06.22
キックオフミーティングを実施しました。
2013.06.22
ウェブサイトに関するアンケート項目を整理し、配布に向けたNPO確認を依頼
by 岡本
掲載情報はプロジェクト実施時点のものです。最新情報は団体のウェブサイト等でご確認ください。
- 東京都知的障害者卓球部会
- ウェブモダン
- つばめの会