氣田 直樹さん(青森プロボノチャレンジ・リーダー)&原 輝明さん(同・メンバー)
自分にとって刺激になり、大きな成長になる/自分自身が役に立てる部分がある
氣田 直樹さん(金融系・CSR部門/写真左)
プロボノでの役割:青森プロボノチャレンジ リーダー
参加プロジェクト:NPO法人あおもりラジオくらぶ(2018年)、チーム紬〜つむぎ〜(2020年)
原 輝明さん(マーケティング・宣伝・調査/写真右)
プロボノでの役割:青森プロボノチャレンジ メンバー
参加プロジェクト:循環型社会創造ネットワーク(CROSS/2019年)、コミュサーあおもり(2020年)
※「青森プロボノチャレンジ」は、主に青森県在住のプロボノワーカーが県内のNPO・地域団体を支援するプロボノプロジェクトです。
※この記事は、2021年2月9日に開催された「本業に活きる社会貢献活動セミナー~Withコロナ時代の経営戦略~(主催:青森県環境生活部 県民生活文化課)」のトークセッションを一部編集したものです。
初めて会う人と一緒に、会社のメンバーと一緒に。地元のためにプロボノを
氣田さん:仕事はCSR関連の業務をしており、社会貢献活動やボランティア活動のサポートをしています。プロボノでは普段接することのない、若い方から年配の方まで、初めて会う方と一緒に社会貢献ができるのではという期待がありました。自分の年代的に定年が見えてくる中で、退職後は地元に帰って何かできないかなという思いもありました。
初参加は2018年で、インターネットでのコミュニティラジオを運営する NPO 法人のためにWeb コンテンツ制作のお手伝いをしました。2回目の参加は2020年で、子育て支援団体のボランティアスタッフ募集のために、チラシの提案などをしました。私の役割はチームリーダーで、プロボノチームと支援先の橋渡し、スケジュール調整などを行いました。
原さん:初参加の時は、ちょうど地元を元気にしようというコンセプトでスタートした企業に勤めていました。そこで10年近く働いてみて、まだまだ自分は地元に貢献できていないのではという思いを持ち始めていた時、プロボノを知ったのがきっかけです。
当時は、自分のスキルや普段の業務経験がどうやって社会の(社外でも)役に立つのか、まだ分かっていませんでした。「もしかしたら、会社の中でも同じように感じているメンバーがいるかもしれない」と思い、一緒に参加したいメンバーを募って、社内チームで参加、本業でのアンケート集計・分析経験を活かして、支援先団体へのヒアリングやアンケート調査などをお手伝いしました。
2回目は完全に個人として参加しました。会社として参加するのとは視点が変わり、見えてくる世界や、他の人から得られるスキルが違うのではないか、という期待がありました。
フラットな関係性ができれば、自然に役割分担ができる
原さん:会社や組織として参加する場合は特にそうですが、自分の組織内のポジション、流れをそのまま持ち込むことで上手くいかなくなることもあると感じました。分担を決めるときに普段の仕事と同じように誰かが割り振ってしまうこともありましたが、フラットに、自発的に、支援先のためにプロジェクトに取り組むのがプロボノなのだと思います。
氣田さん:私の参加していたチームは年代や性別がバラバラで、上下関係を気にせずプロジェクトをしていました。そうなると、自然と役割分担ができてしまうんですよね。私は何が得意、このメンバーは何が得意とか、お互いできることも自然に分かるようになり、うまい具合に回りました。
コロナ禍でも、初めて同士のメンバーでも、伝え方や段取りには色々な工夫があった
原さん:コロナ禍において、チームミーティングでの伝え方には気づきがありました。社内チームで参加した時は、会社内でのコミュニケーション方法が通じたところもあり、全てを細かく言葉で伝えなくても済んでいた部分がありました。それが今年は個人での参加、更にオンラインでのミーティングとなり、より一層細かく伝え合わないと、お互いに理解したり、欠席メンバーに間違いのないよう伝えたりすることができなくなりました。私自身が気を配ったのはもちろんですが、チームメンバーも、一緒に細かい気遣いをしてくれていたのが分かりました。皆、感じている想いは一緒なのかなと思いました。
氣田さん:コロナ禍なので、集まって何時間も話す状況は避けたいと思いました。そこでミーティングは1時間一本勝負と決めて、メンバー間で事前にメールで課題を整理して、共有してから集まることにしました。実際のミーティングでは議論に集中して方向性を決めるところまで。終了後は、交代制で欠席メンバー向けのまとめを作成・共有し、次のミーティングに向かうと。とにかくミーティングは早く終われるように心がけていました。
普段の仕事でもプロボノでの進め方のように、短い時間で効率的に仕事をしようと心がけています。
普段の仕事がどのように人の役に立つのか理解できると、自信やモチベーションにつながる
原さん:一日中パソコンの数字と向き合う仕事柄、その成果がお客様に届いているのか、感謝されているのかわからないという声は以前から社内にありました。プロボノに参加した会社のメンバー全員が、直接支援先の方から「ありがとう」と感謝の言葉をお聞きしたことで、自分のした仕事が実際どのように役に立つのか理解でき、仕事の自信につながったことが一番のメリット、成果だと思います。
社内でも「プロボノ参加で仕事のモチベーションが上がった」という話が広がり、社内報でプロボノ活動が取り上げられました。
氣田さん:私は個人でのプロボノ参加ではありますが、所属部署の中で、「こういうことをしている」とオープンにして参加していました。本日のセミナーには職場の広報室の取材も入っていまして、職場内に少しは広められるのかなと思っています。
原さん:私含め参加した社内のメンバーも、「社内報を見たよ」と言われたりしています。気恥ずかしいと思っているメンバーもいるかもしれませんが、良いことで取り上げられているので、どこかでプラスになっていたらと思います。
氣田さん:プロボノプロジェクトは、普段自分の仕事では接することがない業種、年代の方と初めて会って、一緒に支援先への成果物を作り上げていくことが、自分にとってすごく刺激になりますし、大きな成長になると思います。初めて参加する方は不安もあるかもしれませんが、そこはやはり支援先の皆さんと沢山話をして、何を求めているのか、自分達に何が出来るか、連絡を密にできると良いのではないでしょうか。
原さん:プロボノに応募する時、私は必ず誰かに声を掛けるようにしているんです。その時必ず言われるのが「特にスキルを持っていないので、自分でも出来るんですかね」という不安です。自分自身がプロボノを経験して感じることですが、必ず出来ますし、役に立てる部分があると思います。今後参加する時にも引き続き周りに声を掛けて、こういった取り組みができる人を一人でも増やしていけたらと思っています。
▼プロボノでのプロジェクト参加へご関心をお持ちになった方は、こちらのページも併せてご覧ください。
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※青森プロボノチャレンジ
※掲載内容は2021年4月時点の情報です。