豊能町社会福祉協議会(大阪府)
プラスしか感じていない「GRANT」、
地域の新たな輪のきっかけに!
豊能町社会福祉協議会(大阪府) 田口裕之さん
GRANTコーディネーター名:お助けマッチングプロジェクト@豊能町
※「GRANTアワード」にて、コーディネーター賞(2022年度に登録してマッチングが最も多いコーディネーター)を受賞
団体の困りごとの打開策としてGRANTに参加
豊能町(とよのちょう)は大阪府北西部、京都府と兵庫県の接点に位置する人口約19,000人の町です。大阪府から伴走型支援の案内を受けた役場からの声掛けで、GRANTにコーディネーター「お助けマッチングプロジェクト@豊能町」を立ち上げました。
団体さんが活動する中でいろんな問題がたくさん出てきます。地域の団体さんからお困りごとを聞いたり、そういった問題をどうやって解決していったらいいのかという相談をいただく機会が多くありました。私の方でも、できる限りお困りごとに寄り添いながらやってきたのですが、どうしていったらいいのかなと実はちょっと行き詰まってるところもあったんです。ちょうどその頃に役場からサービスグラントさんの伴走型支援があるよと声掛けがあり、もしかしたら打開策ができるかなという想いもあって2022年にGRANTにコーディネーター登録を行いました。
団体には直接声を掛けて参加をすすめました
「お助けマッチングプロジェクト@豊能町」を立ち上げてからは、地域の団体さんに、こういった仕組み作りをしたのでぜひ参加してほしいということで直接お声掛けをしました。
日頃から団体さんのいろいろなお話を聞かせてもらってる中で、実際に「困ってるよ」っていう団体さんが多かったので、「GRANTに登録したら解決できるかも」みたいな形で個別に話をすると、皆さん割とすんなりと登録していただけたところもありました。
プロジェクトの登録方法について「全然わからへん」という声もありましたけど、常日頃から団体さんとは一緒にやっていることもあったので、丁寧にサポートできたのかなと思います。自分たちでどんどん登録するという団体さんもありましたが、「団体登録の下書き用のフォーム(Word)」をお渡しして手書きで書いてもらってこちらで入力することも行っていました。
今後は、もう少し団体さんに広がりを持たせたいということは思っていて、どういった形で他の団体さんに声かけさせてもらったらいいのかなというのを考えてる最中です。
GRANTの仕組みの中でつながる支援者が町内だけじゃなくて町外の人ということもあります。団体さんからは知らない人とご一緒することは不安という声もありましたが、困ってる内容を町内の方だけで解決できるかというと、なかなか難しいこともあるんじゃないかということがありました。離れたところに住んでいる方だったらZoomのようなオンラインツールを通じてやることもできますよと説明させてもらい、まずは1回やってみようかなと、団体さんも不安を持ちつつも徐々に進めていきました。
実際、豊能町外の方とつながって進んだプロジェクトもありましたが上手く進められたので、やってみて良かったと思っていただけたのではと思っています。
ホームページからSNSに方向転換したプロジェクト
印象に残っているプロジェクトとして、ゆうあいさんの「SNS活用のプロジェクト」があります(GRANT掲載の支援内容は「「ゆうあい」の活動の周知とPRを含むホームページの作成」)。ゆうあいさんは生活支援をしている団体さんで、団体さんのお困りごととしては、支援を提供する側の人間が少ないことも悩みの一つとしてありましたし、支援を受ける方に対してももっとアピールをしたいということがありました。そこで、当初ホームページ作成のお手伝いという依頼でプロジェクトが挙がってきたんです。
町外の方(Yuiさん)から手が挙がってお話しをする中で、ホームページよりもSNS、例えばInstagramを活用した方が集まってくれますよっていう話になり方向を変えることになりました。Instagramについて支援者の方から使い方や注意点なども教えてもらうという流れでプロジェクトを進めていきました。
支援者のYuiさんは豊能町から近くの方でした。ITが得意な方で、何度か直接お会いしていろいろ教えていただきました。最終的に団体さんとすごくいい関係になり和気あいあいという雰囲気でプロジェクトが進んだようでした。Yuiさんはわかりやすい資料もたくさん作ってくださり団体さんに丁寧な説明をしていただきました。高齢の方も多くSNSが全く初めてで「どういうこと?」みたいなことがあったんですが、丁寧に説明してもらい、最終は団体さんも「なるほどな」と納得していただけました。すごくいいケースだったのかなと思いました。
打ち合わせは近隣だったこともあり基本的に対面で行いました。団体の皆さんも「やっぱり顔を直接見れた方が良いし、ちょっと会いたいわ」というところもありました。すごく遠くの方だったらオンラインという形だったかもしれないのですが、Yuiさんも来れますという話だったので「ぜひ来てください」という形で対面になりました。
プロジェクトが進んでいく中で、団体さんから、システムに関する質問があったりはしましたが、その時に少しサポートする程度で、支援者の方と団体さんとのやり取りはうまくいっていたと思います。ですので私の方で特に調整することもなく、どちらかと言ったら、たまに「どうですか?」と確認する程度のレベルでやっていたと思いますね。
新たな輪をつくって地域を盛り上げていきたい
「お助けマッチングプロジェクト」に関しては今後もずっと継続的に使っていきたいと思っています。新たな団体さんの登録とか、お手伝いいただける方への周知に関してはもう少し広めていきたいところがあるので、先に言ったInstagram(インスタグラム)を立ち上げて使いながらもうちょっと広げていけたらいいなというふうには思っていますね。
つながれる人の広がりについては気づきがありました。やっぱり地域の中と言うと、限られた方としかつながれない。同じ方が、いろいろな活動するみたいな形が多くてなかなか広がりがない。人手不足や困ってるというお話しが多い中で、今回新しく立ち上げさせてもらった「お助けマッチングプロジェクト」を通じてまったく知らない方が来てくれたりだとか、逆に、まだつながってはいないけれど、豊能町ではこんなことあるんやなっていうのを知ってもらえた方もいたみたいなので、今後色々な活動を通じ新たな輪になっていくのかなと。
GRANTへの参加はプラスしかなかった!
最初にGRANTを使うときは、私たちも団体さんもみんな初めてだったんで不慣れなところもあったのですが、使い慣れてくると全然そんなことなくて、要は慣れかなと思いました。途中でGRANTの改修があって、いろいろな定型文(=支援者募集記事を作成する際に使える「ひな型」)も使えるようになったことですごく楽になりました。
個人的には、GRANTって何ぞやというところから始まって、これをしたら何かあるんかなと思いながら参加したところあったんですけども、飛び込んでみたらプラスしかなかったです。マイナスらしいマイナスはどこにも見当たらないので、参加で迷っているのであれば参加して欲しいと思ってます。やれば、何かしら前に進めることが多分出てくると思います。伝えたいのは「とりあえずやってみましょう。新しい発見がありますよ。」
※掲載内容は2023年8月取材内容を再構成したものです。支援者募集の工夫などもご紹介いただいている完全版の記事はこちらでご覧ください。 |
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3年間、事例とノウハウを蓄積しつつ幅広い団体のステップアップに伴走中
ちょこっとプロボノ@府中