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活動計算書上の金銭換算値について

NPO法人の決算資料のひとつである「活動計算書」には、物品寄贈やボランティアなど、NPO法人特有の項目についても記載することができます。

 

金銭だけに注目すれば財政規模の小さい団体でも、物品寄贈や数多くの信頼できるボランティアが活躍する団体であれば、それらを活動計算書に記載し、さまざまな社会資源を集めてそれらを動かしているという活動の実態を表現することで、法人の状況や実質的な規模をより正当に伝えられるようになります。

 

例えば、事務所の無償提供(または市場価格より大幅に低廉な賃料での提供)を受けたり、企業から物品や有償の専門サービスの寄贈を受けている場合は、仮にそれをお金で買った場合いくら分の価値に相当するか、金銭価値として数値化し、記載することができます。

 

こうした背景のもと、サービスグラントでは、もし仮にプロボノによる助成内容と同等のプロフェッショナルサービスが、一般の市場価格を基準に有償で行われていたとしたら、そのサービスがいくらぐらいになるのかについて、目安の金銭価値を提示させていただいています。

 

サービスグラントを通じてプロボノサービスを受けたNPO法人の皆さまは、活動計算書の作成の際に、よろしければぜひご活用ください。

 

プロジェクトの種類 活動計算書上の金銭換算値
ウェブサイトリニューアル設計

4,000,000円

ジンドゥー・Wixウェブサイト(長期プロジェクトの場合)

3,500,000円

印刷物(団体紹介パンフレット等)

3,500,000円

営業資料

3,500,000円

寄付管理

3,000,000円

業務フロー設計

3,000,000円

プログラム運営マニュアル

3,500,000円

事業計画立案

3,500,000円

マーケティング基礎調査

2,500,000円

映像

5,000,000円

プロボノチャレンジ

2,000,000円

プロボノ1DAYチャレンジ

700,000円

 

 

金銭換算値の計算方法

 

金銭換算値は、プロボノプロジェクトに参加するプロボノワーカーの(1)時間、(2)単価、(3)人数の積算により計算しています。

 

(1)時間

 

サービスグラントでは、すべてのプロボノプロジェクトについて、プロジェクトの進め方の概略を示す「進行ガイド」を用意しています。進行ガイドには、プロジェクトの立ち上げから納品に至るまで、各ポジションのプロボノワーカーが、どこでどれぐらい作業を行うかの目安を記載しています。プロボノサービスを提供する時間については、この目安に従って計算しています。

参考までに1件のプロジェクト(約5〜6ヵ月間)につき、アカウントディレクターは50〜60時間、プロジェクトマネジャーは100〜110時間、その他のメンバーは80〜90時間のプロボノサービスを提供する想定により計算を行っています。

 

(2)単価

 

プロボノワーカーが所属する企業によって、見積書に記載する工数単価は大きく異なります。また、業種・業界等によっては、工数単価で見積書を提出する慣行がない場合もあります。そして、もちろん、プロボノワーカーの年齢・経験・業績等によっても、単価は大きく異なります。

参考として、米国企業の社会貢献活動に関するシンクタンクであるCECP(Committee for Encouraging Corporate Philanthropy)では、プロボノ活動の金銭的価値を評価する方法に関する手引き書を発行しています。
こうした事例を参考に、サービスグラントでは、国土交通省が定める設計業務委託等技術者単価を準用し、以下の表のような単価を目安として設定しています。

 

職位・経験 1時間あたりの工数単価
シニア(主任技術者を準用) 1時間につき 13,450円
ミドル(技師(A)を準用) 1時間につき 11,800円
一般(技師(C)を準用) 1時間につき  8,000円

 

プロボノプロジェクトのポジションによって、アカウントディレクター(AD)を「シニア」、プロジェクトマネジャー(PM)を「ミドル」、その他のメンバーの皆さまについては、便宜的に一律「一般」として、金銭換算値を計算させていただきました。

 

(3)人数

 

サービスグラントのプロジェクトでは、プロジェクトの種類によって、また、支援対象となるNPOのニーズ等によって、チームに参加する人数が決まります。
ホームページ上で掲載する金銭換算値は、以下のメンバーによって構成されるチームを想定して計算しています。

 

ウェブサイト アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、マーケッター、情報アーキテクト、コピーライター、ウェブデザイナー、マークアップエンジニア
印刷物(団体紹介パンフレット等) アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、マーケッター(2名)、コピーライター、グラフィックデザイナー
営業資料 アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、マーケッター(2名)、コピーライター
寄付管理 アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、ビジネスアナリスト(2名)、マーケッター
業務フロー設計 アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、ビジネスアナリスト(2名)、マーケッター
プログラム運営マニュアル アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、ビジネスアナリスト(2名)、テクニカルライター
事業計画立案 アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、ビジネスアナリスト(2名)、マーケッター
マーケティング基礎調査 アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、マーケッター(3名)
映像 アカウントディレクター、プロジェクトマネジャー、マーケッター、映像制作・音響・音楽制作(3名)
プロボノチャレンジ リーダー、メンバー(4名)
プロボノ1DAYチャレンジ メンバー(5名)

 

 

活動計算書への記載方法・記載上の注意点

 

上記の金銭換算値を活動計算書に記載する際には、「経常収益」と「経常費用」の両方に、プロボノによる支援に関する項目を記載します。

 

まず、プロボノによる支援を受けたことは、上記に示す金額相当の助成金を受け取ったものと同等の価値があると見なして、「経常収益」の項目にある「受取助成金」の内訳の一つとして「プロボノ受入評価益」を記載します。

 

あわせて、団体としては、プロボノサービスを活用した事実を表現するために、「経常費用」の項目における「事業費」の内訳の一つとして「プロボノ評価費用」を記載します。

 

最終的に、プロボノに関連して記載した「経常収益」と「経常費用」とが、プラスマイナス・ゼロとなるようにしていきます。

 

 

記載例

 

(経常利益)  
受取助成金  
 プロボノ受入評価益 4,000,000円
  :  
(経常費用)  
事業費  
 プロボノ評価費用 4,000,000円

 

 

注意事項

 

金銭換算値を活動計算書に記載するかどうかの判断は、各団体が任意に決めていただくことができるものです。必須や義務を伴うものではありません。

サービスグラントの金銭換算値は、プログラムの改善・修正や、計算方法の改正等にともない、予告なしに変更させていただく場合があります。変更の際は、このウェブサイト上に最新の情報を掲載させていただきます。

NPO法人の皆さまで、活動計算書の記載について不明点やご質問がある際は、お気軽にサービスグラント事務局までお問い合わせください。