コーディネーターとは
プロボノのコーディネーターとして、課題解決と社会参加の機会創出をデザインする
運営における課題を抱えているNPOや地域団体は数多くあります。
一方で、知識や経験を活かして活躍したい、社会に貢献したいと感じながら、そのきっかけを待つ人も数多くいます。
両者が無理のないかたちでつながるために、ニーズや期待を整理し、不安を取り除き、「関わりしろ」をデザインする。それが、コーディネーターの仕事であり、今、地域や社会課題の現場で強く求められている役割です。
コーディネーターの役割を担う組織 |
コーディネーターの役割を担う有志 |
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個人でもコーディネーターとして活動することが出来ます。 |
プロボノコーディネーターとしての活動に関心がある組織、有志の方へ
サービスグラントでは、全国各地にプロボノの種をまき、ひとつでも多く課題解決と社会参加の機会創出につなげるため、具体的には以下の3つのアプローチを通じて、コーディネーターを立ち上げやすい環境づくりを推進しています。
[1]プラットフォームの運営・提供
団体の課題・ニーズを発信し、それに応えられる新たな担い手をマッチングするための社会参加プラットフォーム「GRANT」を運営しています。登録する参加者・団体は年々増え続けており、2023年度は年間300件を超えるマッチングを実現しています。
「GRANT」においては、中間支援組織の皆さまが、容易にコーディネーターを立ち上げることができ、専門のテーマや担当地域で活動する団体が求める支援者を募集することができます。
[2]コーディネート手法に関する研修
プロボノ活動のコーディネートにおいては、団体とプロボノ参加者との間で取り組む目標と期間を定め、支援内容を明確化した「プロジェクト型協働」の考え方が効果的です。こうした手法を実践するために必要な基礎知識や手順をまとめた研修プログラムとして、「社会参加オープナー養成プログラム」を開講しています。
社会参加オープナー養成プログラムの詳細や開催日程、参加申込方法などについては、下記ページをご覧ください。
[3]コーディネーター創設・伴走パッケージ
自治体等と連携して、地域の中間支援組織に、プロボノによるプロジェクト型協働のコーディネートに関する研修や、地域内の団体を対象とした課題整理ワークショップ、住民向けの啓発イベントや参加説明会の開催、プロボノプロジェクトの進行に際しての伴走支援や随時相談への対応などをまとめて提供しています。
団体支援と新たな担い手の参加機会の創出を同時に実現したいとお考えの場合は、こうした施策パッケージの導入が考えられます。
地域単位での導入事例
コーディネーターが果たす役割とは
数多くのNPOが、複雑な社会課題を前に、限られたリソースの中で成果を生み出そうと日々模索を続けています。地域活動の現場からは、異口同音に担い手不足の声が聞かれ、人口減少が進む農山漁村においては、関係人口への期待が高まっています。
一方で、参加の機運も高まっています。人生100年時代と言われる中で、本業以外の活躍の場所を見つけ、社会とのつながりを多面的に持つことは、人間関係を豊かにし、健康や仕事にも前向きな影響を与えることが知られるようになってきました。
社会貢献活動に対する企業の見方も変わってきており、企業の社会的責任を果たすことに加え、従業員の成長機会としての意義も見出されるようになってきました。個人も、そして、企業も、社会参加に対してより多く関心を寄せるようになっています。
課題の現場と経験・知識を持つ個人、支援を求める側と活躍の場を求める側、双方に無数のニーズが存在しています。
しかしながら、両者がつながるにはハードルもあります。NPOや地域団体の中には「どのように課題解決を進めたらよいかわからない」「どうすれば新たな担い手とのつながりを生み出せるのか悩んでいる」といった声があります。また、参加者の中には「どのような団体がどのような課題を抱えているのかイメージが湧かない」「どのように自分自身が関わることができるのか不安だ」といった声も聞かれます。
自然体で待っているだけでは起こらない、けれども、双方にニーズがある。そうした状況において、両者の間をつなぐ「コーディネーター」の果たす役割は非常に大きなものがあります。
プロボノ活動のコーディネーターとして求められることは、団体の課題やニーズを整理し、プロボノ参加者に求める活動内容を明快に切り出し、両者の「関わりしろ」をデザインすることです。また、活動の立ち上がりから完了までを見届け、必要な場合は調整や介入が求められることもあります。
こうしたコーディネーターの役割を担う組織としては、全国各地に存在している中間支援組織が最も有望な存在です。一方で、既存の中間支援組織はすでに数多くの業務を抱えており、新たな活動に手を伸ばすことが現実的に難しいという場合もあります。
プロボノ活動のコーディネーターは、既存の中間支援組織のみならず、新たな有志グループによっても実現することが可能です。例えば、サービスグラントでの活動を経たプロボノワーカーの有志で“大人の部活動”としてグループを立ち上げ、自身が関心を持つ社会課題や地域などにおいて、コーディネーターとして活躍する動きには大きな可能性があります。
また、企業の従業員や自治体職員の有志のみなさんが、プロボノ活動のコーディネーターとして活躍するという動きも、実際にはじまっています。
お問い合わせ
社会参加プラットフォーム「GRANT」、「社会参加オープナー養成プログラム」のほか、コーディネーターについてのお問い合わせは、下記よりお気軽にお寄せください。