読み手ごとに情報を整理して、外部に伝えやすいウェブサイトに
支援先団体:一般社団法人World in You(旧名称:WIT)
プロジェクトの種類:ウェブサイトリニューアル設計
※本記事は、当時のプロジェクトに参加したプロボノチームが支援先団体に向けて行ったオンラインインタビュー(2022年7月)を元に作成しました。
プロジェクト当時の活動内容
ターゲット層の求める情報を適切にウェブサイトに掲載したい
World in Youは、「世界の誰でも どこからでも より良い社会づくりに力を発揮しあえる世界」の実現を目指し、社会課題解決を志すリーダー層の育成に取り組んでいます。具体的には非営利組織の経営に携わる方・興味を抱く方に対するセクターを越えた研修プログラムの提供や、社会起業家の海外展開支援などを行っています。
東日本大震災をきっかけに設立して以降、「WIT(World inTohoku)」(設立時はWorld in Asia)として、東北の社会起業家への支援を中心に行ってきましたが、活動を重ねるごとに、東北だけでなく東京・アメリカへと活動の幅が広がっていました。活動範囲が変わりステークホルダーが多様化する中で、団体のWebサイトに記載している内容が現在のターゲット層が求める情報と乖離してきていることを感じていました。
ウェブサイトを解析し、リニューアルに向けた情報を整理
そこで、プロジェクトではウェブサイトのリニューアル設計を行い、ターゲット層が必要とする情報を整理してウェブサイトに盛り込むことを目指しました。
まずは、既存ウェブサイトのアクセス解析や、アンケートやインタビューを実施し、新ウェブサイトの仮説を提案。コロナ禍の影響もあり、直接団体の活動を見学できない中ではありましたが、時間をかけて丁寧に調査をしたことで、新サイトの方向性について合意できました。
その後、新ウェブサイトのサイトマップ・ワイヤーフレームに関する制作プラン提案ミーティングを行い、コンテンツの中身だけでなく、ウェブデザインや運用面も含めて、多岐にわたって議論を行いました。プロジェクト中に団体名が「WIT」から「World in You」に変更されましたが、プロボノチームと共に議論を重ねた結果、ターゲット毎に届けたいメッセージも改めて整理されました。そしてプロジェクト開始から約7ヵ月後、新ウェブサイトのリニューアル案の最終版として、ワイヤーフレーム・トップページのデザイン案などを納品しました。
初めて訪問した人にもわかりやすいウェブサイトが完成!
プロジェクト終了から約10ヵ月後、プロボノチームの提案内容をもとに、制作会社にてさらにブラッシュアップされたウェブサイトが、無事にローンチされました。
①非営利組織向け、②企業向け、③個人向けの3つのターゲットごとに情報を整理し、初めて訪問した人にも自身のカテゴリに合わせて必要な情報を手にすることのできる、わかりやすいウェブサイトとなっています。
World in You ウェブサイト
World in You(旧名称:WIT)のプロジェクトの様子はこちら
プロジェクトのその後(支援先団体からの声)
団体内部でも情報が整理でき、外部の人に説明がしやすいウェブサイトが完成
団体名の変更とともに新たなウェブサイトの構築を行いました。プロボノチームからの提案や議論のなかで、団体の情報を整理する機会となり、特に、ビジョン・ミッションをはっきり伝えられるようになったと感じています。
団体の内外からも好評で、読み手ごとに情報を整理する提案をいただいたことで、ステークホルダーに応じてご案内する入口が分かりやすく、外部の方々に説明しやすいサイトとなりました。NPOからの問い合わせが増えたり、新しく手伝いたいというメンバーも増えたりしています。
今後は、SNSの活用やSEO対策などにも取り組みながら、コンテンツの発信力を強化していきたいと考えています。
インタビュー後記(プロボノチーム)
プロジェクトの中で、訪問者のターゲットを分けて、それぞれに伝えるべきメッセージを整理していきましたたが、その内容がサイトに反映され、団体の方も効果として実感されており、今回の支援で一定の効果があったと感じました。
一方で、Webサイトは作ったら終わりではなく、その後の運用こそが重要ということを改めて実感しました。実際に支援団体が運用し続けられるようにするにはどうしたらいいか、という観点もプロジェクト内で重視していくべきだ、と改めて考える機会になりました。(福澤)