事務仕事が手早くなり、指導の時間と機会が増えました。
スカイスポーツクラブ取手(ソレイユ守谷)
プロジェクトの種類:活動運営マニュアル
実施期間・エリア:2019年6~2020年2月(茨城)
本記事は、当時のプロジェクトに参加したプロボノチームが、支援先団体「スカイスポーツクラブ取手」に向けて行ったオンラインインタビュー(2021年4月21日・Zoomにて実施)を元に作成しました。
プロジェクト当時の活動内容
事務仕事の流れを視覚化し、スタッフ全員に役立つマニュアルをつくろう
「障がいのある人にもない人にも、スポーツを楽しめる環境を提供したい」
そうした想いからスタートしたスカイスポーツクラブ取手。
バスケットボール教室、ヨガ教室をはじめ、発達障がい児の運動教室など多様な教室を運営してきましたが、2017年、これまでのノウハウを活かし、新たに、児童発達支援及び放課後等デイサービス「ソレイユ守谷」を開所しました。
利用者はほぼ定員の50名。「児童の可能性を見い出し、褒めて伸ばしてあげられる場所」として、地域でなくてはならない存在になっています。
一方で、スタッフの業務内容は多岐にわたり、スタッフ各人が持っている仕事の内容や期限が暗黙知の状態になりがちでした。特に、請求業務や報告業務などは、外部とのやりとりが他のスタッフには見えにくく、スタッフが入れ替わっても、仕事の内容やノウハウを効率よく引き継げるように業務を洗いだし、整理することが喫緊の課題となっていました。
こうしたことから、プロボノチームでは、請求業務と報告業務を中心に、業務フロー図を作成して仕事の流れを可視化し、各業務について初心者でも理解できるようなマニュアル作成を目指して整理を進めていきました。
プロジェクト期間中、当時の請求担当者が、やむを得ない事情により退職するという思いがけない出来事がありましたが、後任のコーチ兼任のスタッフが、出来上がったマニュアルを参照しながら作業を実施。代表の指導を受けつつも、その後、無事に一人で業務をこなせるようになりました。
成果物が、当初の目的である「どのスタッフでも経理・保健請求業務が行える業務マニュアル」として活用されたのを偶然にも確認できたことに、チームも大満足の結果となりました。
プロジェクト後の成果と団体の状況
指導準備に割ける時間が増え、より多くの子ども達を指導できるように
コロナ禍で、昨年4月は休会者が一定程度ありましたが、発達障がい児へのマンツーマン指導を行っている放課後等デイサービス事業者が付近になく、「ソレイユ守谷」では密を避けた療育が受けられることから、5月以降は新規の加入者が増え、現在は定員数を回復し、さらに多くの子ども達を受入れています。
そのような中でコーチ兼任の請求事務担当者からは、「事務作業が手早くこなせるようになったことで、指導の準備に割ける時間とより多くの子ども達を指導できる機会が広がって、大変助かっています」という喜びの声をいただきました。
マニュアルの成果にとても満足しているので、次の機会には2店舗目の開設に向けてこれまでの指導実績やスタッフの想いが今以上に伝わるホームページのリニューアルについての支援も検討したいと、プロボノへの期待がますます膨らんでいる様子でした。