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NPO法人 さをりひろば(マーケティング基礎調査)

これまで出会えなかった企業からの声で着実な一歩を踏み出した

 

 

支援先団体:NPO法人 さをりひろば
プロジェクトの種類:マーケティング基礎調査
実施期間・エリア:2014年5月~2014年11月(関西)

 


 

 

個性を尊重した「さをり織り」を通じて
障がい者・高齢者の自立支援を

 

さをりひろばは、個性を尊重した新しい手織「さをり織り」を通じて障がい者・高齢者への自立支援活動や国内外で指導者の養成啓発などの活動を行う団体です。

 

さをり織り指導者である会員が全国各地で手織適塾や姉妹塾の開設をして活動しています。アート活動という枠だけでなく、自分で織ったものを活かした雑貨小物、バッグなどの作品づくりから販売までを一貫して指導する障がい者の就労移行支援や、さをり織りを通じた海外での国際協力活動も行っています。また、災害後の心のサポート事業としても実績があり、東日本大震災の被災地でも取り入れられています。

 

 

社会貢献の向上を目指し
現状把握のための客観的なマーケティング基礎調査を

 

さをりひろばは、個性を尊重した手織りである“さをり”の活動を通じて、障がい者や高齢者他、社会的に弱い立場の人々の社会参加や生活向上に寄与する事を目的に活動を進めてきました。

 

さまざまな方々の「生きがい」になる可能性を持つ”さをり文化”を広める事で、更なる社会貢献に繋げる事はできないかという思いをより具体化していくために、長年培ってきたこれまでの延長線上ではなく、客観的な視点から一般的に自分たちの活動がどのように見られているかを理解し、今後の活動へ取り組んでいきたい。そのニーズに応えるために、今回、プロボノチームはマーケティング基礎調査を実施しました。

 

 

外部の視点を取り入れ
「さをり織り」の魅力を深掘り

 

さをり織りを知らない一般の人の視点を持っているというプロボノチームの特徴を活かし、さをり織りの魅力を定量分析することで、新たな視点やアイデア、気づきを提供させていただく事を目標として取組みました。
関係者のインタビューと共に、メンバーが自らさをり織り体験を実施する中から、さをりひろばの強み・弱みを分析し、それをもとに下記2点の取組みを提案しました。

 

(1)リワーク(職場復帰支援)・メンタルヘルス分野への適用

定量的なデータが豊富には無い状況の中でさをり織り単独でのプログラム展開は現時点では敷居が高いと判断し、EAP(従業員支援プログラム)を推進する企業/団体と繋がりながら、職場復帰支援やメンタルヘルスをサポートするメニューの一つとしてさをり織りを採用して頂く事を提案しました。

 

(2)Webアンケートによる、さをりひろばの認知調査

さをり織りがどのように認知されているのか、また、さをり織り体験に至るまでの障壁が何かを明らかにするため、不特定層へのWebアンケートを実施しました。結果集計を分析した中から得られた気付きを「さをり織り認知度向上のアイデア」、「更なる需要開拓のアイデア」、「自由記述から見出したアイデア」の3点にまとめた提案を実施しました。

 

 

プロボノの提案を取り入れ新たな展開が。
体験の敷居を下げることで新規のファンを狙う

 

(1)リワーク(職場復帰支援)・メンタルヘルス分野への適用

提案を受けて、さをり織りがうつ病克服の支えになった事例を日本ストレス学会で発表する事に繋がっただけでなく、さをり織りがメンタルヘルスに与える効果を客観的なデータとして明らかにする大学との共同研究を推進する展開に至っています。

 

(2)Webアンケートによる、さをりひろばの認知調査

アンケートの回答をもとに、認知度向上の一環として提案した「レジャー予約サイトにさをり織り体験情報を掲載する」を実践された結果、インターネット経由の体験予約が拡大。また更なる需要開拓の取組みとして提案した、ファミリー層をターゲットにしたワンコイン体験会を各種イベント時に開催したところ、手軽にさをり織りを知ってもらえる機会と好評を得ています。

 

(3)今後の展開

さをり織り体験の敷居を下げる事で新たに開拓に繋がったファミリー層や外国人観光客などのファン予備軍を、更なるコアファンとして取り込むことができるかを検討しています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、個性を尊重した手織りである「さをり織り」が世界の人々が繋がる1つの象徴として認知されたり、キーワードとして広がる機会になるよう準備を進めています。

 

 

さをりひろばのうウェブサイトはこちら

 

さをりひろばのプロジェクトの様子はこちら

 

プロジェクトのその後(支援先団体からの声)

 

NPO法人 さをりひろば
事務局長 城 哲也さん

 

今回は、私たちの法人が、どのように世の中に認知されていて、その中で、具体的な提案までしていただくことができました。大手旅行会社のインターネットサイトの活用では、初めて私たちの活動を知ってくださる方も大勢、お越しいただいております。
また、メンタルヘルスケアの方面では、人脈ができましたので、今後、他企業の方々と共にこの問題に取り組んでいく方向性ができました。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けては、説明会にも参加し、みんなで作るオリンピックのを熱を高めるために企画を立てています。これを機に世界の人に日本人のこころを伝えることができればと考えています。
 今まで、30年間、NPO活動を行ってきましたが、実際のところ、私たちがどのように世の中に思われているのか、把握することができていませんでした。今回、基礎調査の結果、私たちの認識とは異なり、特定のジャンルの方々以外では認知度が低いことが分かりました。もっと身近にさをり織りにふれていただく機会を作っていくことが次の課題となりました。ありがとうございました。そして、これを機に、今後とも私たちの活躍をプロボノチームの方々に見守っていただきたいと願います。

 

※掲載内容は2016年2月時点のものです。