ソーシャルアクションアカデミー2022 ソーシャルアクション学科 調査報告
テーマ3:面会交流
NPO法人サービスグラントでは、これまでに1,100件を超えるプロボノプロジェクトの運営を通じて、多様なNPO・地域団体など非営利組織と社会課題に関心を寄せる社会人との間に接点をつくり、具体的で効果的な成果をもたらすプロジェクト運営に力を注いできました。活動開始から15年以上の積み重ねを糧に、社会課題解決に向けた新たな関わり方を提案するのが、『ソーシャルアクションアカデミー』です。
3期目にあたる2022年度は、本アカデミーに「ソーシャルアクション学科/ソーシャルリサーチ学科」2つの学科を設置し、8月から約半年間「子ども・若者をめぐる社会課題」をテーマとするプログラムを開講しました。
本ページでは、【テーマ3:面会交流】に関する3つの調査報告を掲載します。
ソーシャルリサーチ学科 成果報告
NPO・プロボノワーカー・学術研究者の三者による協働のプログラム「ソーシャルアクションアカデミー/ソーシャルリサーチ学科」では、NPOが直面する社会課題をめぐり、プロボノによる社会調査を通じて課題の可視化や分析に挑戦しました。
2022年度は、子どもや若者をめぐる課題の連鎖を断ち切り、希望をもたらす取り組みとして、3テーマをめぐる6件の社会調査を行いました。
【テーマ3】面会交流
面会交流とは、親の離婚後に、子が、日常的に子どもと離れて暮らしている父母の一方と対面したり、遊びや会話の時間を共に過ごしたりすることを言います。面会交流は、子どもの自尊感情などにも肯定的な効果をもたらすとされていますが、面会交流そのものの認知度が低い現状において、その認知度を高め、面会交流を当たり前にするための戦略について研究を行いました。
「面会交流」について名称が与える影響と重要性に関する調査
面会交流の認知向上に関する課題について調査を行いました。「面会交流」とは、離婚等で親と離れて暮らす子どもが、親と定期的継続的に交流することをいいます。「子どもの権利条約」では、父母の離婚後も子どもには双方の親と会う権利があると定められています。
日本においては、協議離婚が9割と多数派で、子どものことは劣後になりやすい実態があります。また、当事者同士で離婚を決めるため、公的・法的な情報接点が少なく、「面会交流」を知る機会に乏しいのが現状です。
プロボノチームでは、「面会交流」という名称が与える印象において、離婚の当事者の方たちが使いにくかったり、親しみやすさに欠けるため世の中に流通しにくいのではないか、そのため意義も広がりにくいのではないかという点を課題解決の着眼点としています。
本調査では、次の仮説、すなわち、
①名称そのものにネガティブな印象があり、当事者が使いたがらない名称である、
②直感的に本来とは異なる理解や誤認につながる名称である
の2点を検証するとともに、新名称(愛称)の可能性を探索しています。
ソーシャルアクションアカデミー2022 ソーシャルアクション学科における、その他のテーマについては、以下よりご覧ください。
【お問い合わせ】
ソーシャルアクションアカデミー「ソーシャルアクション学科」、「ソーシャルリサーチ学科」いずれも、社会の未来につながる「子ども・若者をめぐる社会課題」の分野において、リアルな社会課題解決に挑戦する経験を通じて、社会に対する生きた知見を手に入れ、本業の場面で発揮できるビジネススキルを磨く超実践型アクションラーニングプログラムです。
2022年度のプログラム概要は、こちらのご案内ページをご参照ください。
ソーシャルアクションアカデミー事務局
(認定NPO法人 サービスグラント内 担当:岡本、小林)
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