アカデミズム × プロボノ の可能性を追求する試み
「ソーシャルアクションタンク」は、社会科学の研究者とビジネスパーソンによる、領域を超えた協働の試みとして、2020年から社会科学者の有志とともに始動しました。以来、多様な主体のネットワークのハブとなる学際的・横断的な研究プロジェクトを推進する実験的な取組を続けています。
前年度は、学術研究者とプロボノワーカーの協働によるリサーチプロジェクトを行ったのに続き、今年度は、NPO・プロボノワーカー・学術研究者の三者による、新たな協働のプログラム「ソーシャルアクションアカデミー/ソーシャルリサーチ学科」が立ち上がりました。そして、NPOが直面する社会課題をめぐり、プロボノによる社会調査を通じて課題の可視化や分析に挑戦してきました。
このシンポジウムでは、2022年8月から約半年間かけて取り組んできた研究成果について、課題・テーマを提供したNPOの代表者、そして、社会調査のプロジェクトを企画・実行したプロボノワーカーから報告いただくとともに、プログラムを通じて講義やアドバイザリーを提供してきた学術研究者のコメントを交えながら、社会に向けた建設的な提案を行っていきます。
※「プロボノ」とは、「公共善のために」を意味するラテン語「Pro Bono Publico」を語源とする言葉で、【社会的・公共的な目的のために、職業上のスキルや専門知識を活かして取り組むボランティア活動】を意味します。
3つのテーマ・6件の社会調査プロジェクト
今期は、子どもや若者をめぐる課題の連鎖を断ち切り、希望をもたらす取り組みとして、3テーマをめぐる6件の社会調査を行いました。
【テーマ1】フードバンク
食品ロスを削減し必要な人に食糧を届けるフードバンクの取り組みが国内で徐々に広がっています。コロナ禍で格差が広がる中、フードバンク活動の重要性は高まり続けています。フードバンクを支援する企業の視点やフードバンク運営団体側の工夫や広報活動の効果などについて研究を行いました。
【テーマ2】養育困難家庭の訪問型支援
さまざまな事情により、子育てを十分に行うことができない家庭に対して、個別に訪問を行い、家庭の状況に寄り添う子育て支援の仕組みがあります。支援する側のスキルも求められる訪問型支援について、支援者のケアや、活動の持続可能性について研究を行いました。
協力:NPO法人 バディチーム
【テーマ3】面会交流
面会交流とは、親の離婚後に、子が、日常的に子どもと離れて暮らしている父母の一方と対面したり、遊びや会話の時間を共に過ごしたりすることを言います。面会交流は、子どもの自尊感情などにも肯定的な効果をもたらすとされていますが、面会交流そのものの認知度が低い現状において、その認知度を高め、面会交流を当たり前にするための戦略について研究を行いました。
幅広い分野でご活躍の皆さまのご参加を、心よりお待ちしています。
【開催概要】
日時:2023年 2月 2日(木)19:30-22:00
方法:Zoomによるオンライン開催 ※ 途中入退出も可能です。
費用:無料
対象:企業経営者・幹部、経営企画部署、人事担当部署、SDGs担当部署等のみなさま
大学、大学院、民間研究所等で研究活動に取り組む研究者のみなさま
子ども・子育て支援、共生社会推進、男女共同参画等の政策に関わる行政関係者のみなさま
本テーマに関心のある社会人・大学生・一般のみなさま
メディア・報道関係者のみなさま
定員:200名
【プログラム】
※(カッコ)内の時間は目安です。進行により多少前後する可能性があります。
1.オープニング
2.発表ダイジェスト(20分)
6チームの研究内容をフラッシュプレゼンで紹介します。
6チームの研究成果を、2つのブレイクアウトルームを活用した分科会形式で発表します。
4.パネルディスカッション:考察と社会への提言(30分)
[パネリスト]
岡田 妙子さん / NPO法人 バディチーム 代表理事
米山 廣明さん / 一般社団法人 全国フードバンク推進協議会 代表理事
古川 玲子さん / 一般社団法人 びじっと 総務部長
橋本 努 氏 / 北海道大学大学院経済学研究院 教授
石原 英樹 氏 / 明治学院大学社会学部 教授
坂口 緑 氏 / 明治学院大学社会学部 教授
[モデレーター]
嵯峨 生馬 / 認定NPO法人 サービスグラント 代表理事
【申込方法】
参加ご希望の皆さまは、下記参加申込フォームからお申込みをお願いします。
締切:2023年 2月 2日(木)17時まで
※ご希望を受け、延長しました。
【お問合せ】
ソーシャルアクションアカデミー事務局(認定NPO法人サービスグラント内)
メール:SAA@servicegrant.or.jp
Tel:03-6419-4021