行政職員のためのプロボノセミナー
〜「ふるさとプロボノ」が提案するこれからの地域づくり〜
“プロボノ“とは、職業上のスキル・経験等をボランティアとして提供し、社会課題の解決に成果をもたらすことを意味します。いま、都市部の企業人等を中心にプロボノへの関心が高まりを見せており、プロボノ参加者は年々増加しています。
一方、日本の地域社会では、人口減少の局面に突入し、地域の活力維持が大きな課題となっています。地域住民や行政単体による取組を超えて、地域の可能性を最大限に引き出す新たな仕掛けが求められています。
日本の地域社会が置かれた現状とプロボノによる課題解決力とを掛け合わせたプログラム、それが「ふるさとプロボノ」です。
「ふるさとプロボノ」とは、都市部の企業人等が日本各地の地域社会を訪問し、現地の地域課題を肌で感じるとともに、地域のニーズに応える具体的な成果物を提供します。例えば、地域特産の農産物に消費者の関心を呼ぶためのマーケティング調査や、地域づくりの活動の担い手を広げるためのマニュアル作成、新たな移住者を受け入れるための空き家提供を呼びかけるパンフレットの作成など、その成果物は多岐にわたります。
ですが、「ふるさとプロボノ」の魅力は、それだけではありません。
プロボノ参加者たちに地域への継続的な愛着が育まれていったことです。
現地での交流や、ともに課題解決を目指すプロセスを入口として、その後も「関係人口」として継続的な地域貢献に発展したり、大都市と地域とを行き来する「二拠点居住」「ワーケーション」のきっかけとなるなど、複数の着目すべき副次的効果が浮かび上がってきました。
コロナ禍でさらに加速する働き方、生き方の価値観の変換期を捉えて、地域からどのようなメッセージを届け、未来の地域づくりにつながる新たな関係を模索していくのか。
今回の「行政職員のためのプロボノセミナー」では、自治体や中央官庁の職員の皆さまをはじめ、これからの地域づくりを支えていきたいと考える皆さまを対象に、地域社会とプロボノによる協働の事例や成果をお伝えします。
これまでの「ふるさとプロボノ」の70件以上の運営から得られた未来への兆し、プロボノとこれからの地域経営について、有識者や現役公務員、地域団体など、プロボノとの協働経験を持つ登壇者とともに、プロボノの基礎知識から、プロボノと自治体の連携のあり方などもご紹介していきます。
プロボノを味方に、これからの地域づくりを考えてみませんか?
【開催概要】
日時:2021年7月15日(木)14:00-16:00 (13:45以降、接続可)
方法:オンライン(Zoom)
※参加フォームからのお申込みの返信メールにて接続先URLをお知らせします。
主催:認定NPO法人サービスグラント
対象:自治体・中央官庁などの職員の皆さま
研究者、NPO、議員、メディアなど地域づくりに関心のある皆さま
定員:100名
費用:無料
【基調講演】
図司 直也(ずし なおや)氏
法政大学 現代福祉学部教授
1975年愛媛県生まれ。東京大学農学部を卒業し、東京大学大学院農学生命科学研究科農業・資源経済学専攻に学ぶ。2005年に同研究科博士課程を単位取得退学。博士(農学)。財団法人日本農業研究所研究員、法政大学現代福祉学部専任講師、准教授を経て、2016年より現職。農林水産省・新しい農村政策の在り方に関する検討会委員、中山間地域等直接支払制度に関する第三者委員会委員、(財)地域活性化センター・地域リーダー養成塾主任講師等、地域振興・人材育成に関するアドバイザーを歴任。専門分野は、農山村政策論、地域資源管理論。
主な著書は、『就村からなりわい就農へ』(筑波書房)、『地域サポート人材による農山村再生』(筑波書房)、『プロセス重視の地方創生』(共著:筑波書房)、『内発的農村発展論』(共著:農林統計出版)、『人口減少社会の地域づくり読本』(共著:公職研)、『田園回帰の過去・現在・未来』(共著:農山漁村文化協会)、『農山村再生に挑む』(共著:岩波書店)など。
【事例紹介】
上明戸 健一(かみあきと けんいち)氏
青森県 環境生活部 県民生活文化課 総括主幹
文化・NPO活動支援グループマネージャー
1971年青森県十和田市生まれ。大学卒業後、1996年青森県入庁。生活保護のケースワーカーや児童福祉司など福祉関係業務に従事。以降、青少年健全育成、県基本計画、県環境計画策定などの業務を経て、2017年に県民生活文化課へ異動。NPO担当となり、新しい社会貢献、働き方である「プロボノ」に着目し、青森県型地域共生社会の実現に向けた施策の一つとして、2018年から認定NPO法人サービスグラントと協働し「青森プロボノチャレンジ」を展開。青森県内に「プロボノ」による活動を普及させるため取組を進めている。
【事例紹介】
藤沢 勉(ふじさわ つとむ)氏
信州高山村観光協会
信州高山村において温泉旅館や飲食店、小売店、組合などと共に魅力ある観光地づくりを進める。果樹栽培に適した地域でりんごやぶどうに加えて、ワイン用ぶどうの栽培に着手。伊勢志摩サミットにて高山村醸造のワインが提供されたことで急激に注目を浴びた。ワインが重要な観光資源となると認識しながら、地域内で連携した方策を打ち出すことに苦慮していた矢先、2020年のふるさとプロボノ in 農山漁村に参加。ワインを中心に村を繋ぐ具体的な施策づくり(事業計画立案)にプロボノチームとともに取り組んだ。プロジェクトの様子はこちらから。
【モデレーター】
江上 昇(えがみ のぼる)氏
尼崎市役所 こども青少年課 係長
大阪市出身。元漫才師。2006年尼崎市奉職。
2012年「大阪ホームタウンプロボノ」に参加し、出身地に近い放出エリアのまちづくりに関わる。現在は元漫才師の経歴を生かし、お堅い行政のテーマを漫才でわかりやすく伝える「お笑い行政講座」のほか、複数のNPO、任意団体で活動中。「月刊ガバナンス」にて「誌上版!お笑い行政講座」連載中。
【当日の流れ】
14:00開会・主催者挨拶(接続は13:45以降可能です)
- キーノート「地域経営における、外部人材活用のあり方」
- 事例発表1 青森プロボノチャレンジの軌跡
- 事例発表2 高山村観光協会のチャレンジ
- パネルディスカッション
- 事務局からのお知らせ
【参加申込】
参加申込は以下のフォームよりお願いします。
【主催者について】
認定NPO法人サービスグラントは、NPO・地域団体等の組織運営や事業活動に役立つ具体的な成果物を届けるプロジェクトを、2005年からコーディネートしてきました。これまでに参加したプロボノワーカーは4,500名以上、実施プロジェクトは1,000件を超える、国内最大規模のプロボノ運営団体です。
https://www.servicegrant.or.jp/
【ふるさとプロボノについて】
ふるさとプロボノは、地域活性化に取り組む農⼭漁村などの地域コミュニティや団体と、都市のビジネスパーソンをつなぐプログラム。課題解決に向けて具体的な成果物を⼀緒に作っていく中で、地域と都市に新しいつながりが⽣まれています。
この取り組みを評価いただき、2021年6月「第18回オーライ!ニッポン大賞 審査委員会長賞」を受賞しました。
2020年度の「ふるさとプロボノ」については、こちらのYouTubeチャンネルに多数動画を収録していますので、ぜひご覧ください。
【お問い合わせ】
本セミナーに関するお問い合わせや取材のご連絡は、下記までお気軽にお寄せください。
認定NPO法人 サービスグラント 岡本、中川
電子メール furusato@servicegrant.or.jp
電話番号 03-6419-4021
〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-2-10 中里ビル4F
※在宅勤務体制への移行により、固定電話経由のお問合せにつきましては、在室スタッフの状況により平日昼間の時間帯もお受けできない場合がございます。
大変お手数ではございますが、できる限り電子メールでのご連絡へのご協力をお願い申し上げます。