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認定NPO法人 日本民家再生協会(マーケティング基礎調査)

調査提案がこれまでにない
新たな広報手段を獲得するきっかけに

 

 

支援先団体:認定NPO法人 日本民家再生協会
プロジェクトの種類:マーケティング基礎調査
実施期間・エリア:2016年1月~2016年5月(東京)

 


 

 

日本の魅力を広く伝えるための
フォーラムやイベント、民家のマッチング事業

 

日本民家再生協会は、日本の住文化の象徴ともいえる「民家」を次代へ引き継いでいくことを目指し活動している団体です。
「民家の良さを広める」「民家を一棟でも多く残す」「民家を活かした地域再生」の3つを活動の柱とし、空き民家と住み手のいなくなってしまった民家を引き取って次代に引き継ぎたいと願う人とのマッチング事業や、日本の民家の魅力を広く伝えるためのフォーラムやイベントなどを行っています。

 

 

「民家バンク」の認知度向上と事業見直しのアイディアを希望

 

日本民家再生協会は、基幹事業の一つとして、さまざまな事情で手放される民家をデータベースに登録し、引き取り手とのマッチングを行う「民家バンク」の取り組みを展開しています。
一棟でも多くの民家を残していきたいという思いで活動していますが、地方では現在も取り壊されたり、放置されたままの民家が多く、さらにそれらの情報を団体が十分に拾い切れていないという実情がありました。また、近年では、民家活用が社会に広く浸透し引き取り手のニーズが多様化したため、「民家バンク」の事業スキームではマッチングがうまくいかない案件などが増えてきていました。
そのような状況下で、団体は、「民家バンク」の認知度向上と「民家バンク」事業の見直しのアイディアを求めていました。

 

 

事業の分析と改善案提示のため行った
マーケティング調査

 

チームは、「民家バンク」事業の客観的な分析と改善案の提示をすべく、3つのテーマについて調査提案を行うことを決意。それぞれについて下記のような調査・提案を行いました。

 

■民家バンク登録件数の増加に向けて

「民家バンク」に関わったことのある会員11名へのヒアリング調査と、これまでの事業データの分析を実施。
昨今の民家を取り巻く国家・行政の動きや施策を共有しつつ、日本全国にいる団体の会員と連携・協力しながら、自治体へのアプローチを強化することなどを提案しました。

 

■買い手の増加、認知度向上に向けて

「民家バンク」の特徴と世の中のトレンド、社会情勢を鑑み、住み替えや地方転出、別荘の購入のニーズが高いミドル/シニア層に向けた広報の強化を提案しました。また、近年、古民家へ注目する企業が増えていることに着目し、”法人“を新たな対象として視野に入れることを提案しました。

 

■事業スキームの見直しに向けて

民家の保全・マッチングを行っている市町村や他NPOなどの事例調査を実施し、「民家バンク」事業と比較。比較した結果を元に、短期的な視点と中長期的な視点それぞれにおける改善策を提案しました。

 

 

古民家に興味を持つ人の確実に拡がっていることを実感
プロジェクト終了後も続く試行錯誤

 

プロボノチームの提案を受けて、団体はまず、法人との連携と、ミドル/シニア層への広報強化の取り組みを開始。某企業のWEBサイト内のページや、ミドル/シニア層が多く会員登録するサービスの会報誌での団体情報の掲載を新たにスタートしました。
また、団体は、社会において古民家に興味を持つ人の裾野が確実に拡がっていることを実感し、プロボノプロジェクト終了後も、団体に関わってくれる人が増えるよう、さまざまな試行錯誤を行っています。

 

認定NPO法人 日本民家再生協会ののウェブサイトはこちら

 

日本民家再生協会のプロジェクトの様子はこちら

 

プロジェクトのその後(支援先団体からの声)

 

認定NPO法人 日本民家再生協会(JMRA)
事務局 渡辺 泉さん

 

新規事業開拓の可能性についてご提案いただくことで、「従来の活動を継続していればいい」という考えだった理事や会員が、問題を認識するきっかけになりました。調査提案をいただいたのは2年ほど前になり、当時とは市場の状況も変わってきていますが、当時ご提案をいただいたおかげで、サービスグラントさんとの会議に出席した会員を中心に「何か新しい行動を起こさなければならない」という認識を持ち続けることができており、新たな取り組みの提案も増えてきました。

一方、既存の取り組みを評価されたことで、会員が活動に自信を持つきっかけになりました。今後、新規事業が具体化した際には、マーケティング基礎調査以外のプロボノプログラムも利用したいと思っています。

 

※掲載内容は2017年8月時点のものです。

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