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藤村英樹さん(プロジェクトマネジャー)

違いを受け入れ、関係構築にも変化をもたらす越境体験

 

藤村英樹さん(パナソニック勤務)
プロボノでの役割:プロジェクトマネジャーなど
参加プロジェクト:スペースふう(2018年)

プロボノに参加したきっかけは?

 

プロボノを始めたのは2016年。息子2人がそれぞれ高校や大学に差し掛かって手がかからなくなり、自分の時間にゆとりが出てきたと感じる変化がありました。平日は仕事で忙しくしているものの、土日になると家でテレビをゆっくり見られる時間も増えてきて、何か仕事以外の所でも自分にもできることで自分の居場所を作っていきたいな、とふと思っていました。そんな時に、仕事のスキルを活かした社会貢献、プロボノに偶然出会ったのがきっかけです。自分の居場所づくりもそうだし、社外の人との新たな人脈形成にもつながるのではという期待も込めて始めました。BtoBの事業を推進する会社に勤めていますが、同じ企業の社員で取り組む企業プロボノの他、社外の方と一緒にチームを編成して取り組むプロボノも経験してきました。

 

 

プロボノプロジェクトの取り組みは?

認定NPO法人スペースふうさんの事業計画立案(リンク)にプロジェクトマネジャー役で参加しました。スペースふうさんは、山梨県にある団体で、日本で初めてリユース食器事業をスタートしました。お祭りなどで飲み物、食べ物を提供する際、使い捨てゴミが大量に発生しますが、リユース食器に置き換えていくことでイベントゴミを減らす取り組みをされています。プロジェクトメンバーは、甲府にある工場勤務のメンバー3名、東京と大阪から1名ずつの構成で実施しました。2018年当時はまだコロナ前で、オンラインが今のように当たり前になるとは想像していなかった頃だったので、拠点が違うメンバーとオンライン中心にプロジェクトを進めていくこと自体がチャレンジングでしたが、楽しみながら取り組めた記憶があります。スペースふうさんでは、ちょうどこの頃、リユース食器事業を含む収益事業が伸び悩んできており、リユース食器をより普及させること、また、収益を高めていくためにどうしたら良いのか、関係者のヒアリングや過去の受注データ、顧客の属性などの情報を調べたりしながら、方策を検討してご提案を行うプロジェクトでした。

 

 
オンラインで各地を繋いで打ち合わせを重ね、最終提案は現地にも訪問しました。

 

プロジェクト後に感じるご自身の変化はありましたか?

 

プロボノを経験したことで、仕事でもプライベートでも自分と違う考え方、自分と異なる意見と触れ合うことへの抵抗感が下がったなと感じています。プロボノではプロジェクトを組むのは普段仕事を一緒にしていない人なので、自分が思っていることとは違う考えや意見に接する場面が数多く出てきます。その中で自分との違いに過剰に反応したりせず、違いを受け入れながらなんとか前に進めていく練習がしれっと自然にできるなと思っています。プロボノプロジェクトに何度も参加をしてそこで経験を積みながら、自分と違うことへの抵抗感が下がってきたなと思います。

実はプロボノをする前には、「怖い人」と思われていたと自分では思っています。ですが、プロボノを始めてから「柔らかくなったね」と言われることもあって、プロボノを経験していく中で、人との関係の築きやすさが変化してきたのかなと思っているところがあります。違う意見に過剰に反応、防衛をして自分の意見を通しがちなところもあったのですが、他の人の意見を受け入れられるようになってきました。

 

プロボノという越境はどのような経験でしたか?

 

NPOの方々と接する越境体験という意味では、まずは「自分が全然知らない社会課題がこんなにあるんだな」と実感したことが1番の発見でした。環境、障がい、福祉、貧困など色々な課題が世の中にはあり、しかも、自分の身近なところにもあって、またそこに対して解決に取り組んでおられる方々の存在も驚きであり発見でした。越境を通じて、色々な社会勉強になったなと思っています。社会課題に取り組まれるNPOの皆さまはほぼ間違いなく自分で選択をしてその取り組みを前のめりにされていて、裏返すと、やらされている方にひとりも出会ったことがありません。プロボノにおいてNPOの方々からいただく刺激がすごく大きいと思います。ポジティブなエネルギーの中に自分も混じらせていただいて、限られた期間ではあっても触れ合わせていただけることだけでも元気がもらえるし、社会の中での自分はどう役に立てるのだろうと考えるきっかけになったりして、楽しく越境体験をしています。仕事以外の居場所を作れたら、と思って始めましたが、発見や刺激をもらうことが楽しくて、今やほぼ趣味としてやっているからここまで長く続いているなと思っています。

 

エネルギーあふれるNPOとの出会いがプロボノの一つの魅力



※この記事は、2023年1月31日開催、「社会課題に触れる越境体験のリアル」の報告イベントでの経験者トークを基に編集しました。


 

▼プロボノでのプロジェクト参加へご関心をお持ちになった方は、こちらのページも併せてご覧ください。

▼プロボノ参加者向け説明会を随時行っています。以下より日程をご確認ください。

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