山川 豊さん [マーケッター]

現在、製薬会社で製品マーケティングのお仕事をしている山川さんが担当したのは「NPO法人芸術家と子どもたち」のウェブ制作プロジェクトです。社会人になってから芽生えた社会貢献への意識、マーケッターとしてのやりがい、さらにはプロボノに対する心構えについても語っていただきました。

社会人になってから芽生えた社会貢献への意識

ボランティアワークって、常にやっている方がいいと思うんです。会社から給料をもらって、それなりに苦労のない生活ができている以上は、多少の社会貢献は義務ではないかなと。自分としても、時間に余裕があるならできるだけボランティアに使った方が良いと思っていて、何かできることがないか探している中で、プロボノに出会いました。

若い頃は、「世の中の役に立つ」ことに興味は全くありませんでした。最初に興味を持ち始めたのは、環境問題です。会社に入って間もない頃、私が24、5歳の時に、環境問題に関する市民公開講座に参加して、「世の中ではこんなことが起きているんだ」と知りました。そのあと、前の会社で、「南極に行ってゴミ拾いをする」という、リーダーシップ研修とチームビルディングと環境問題がセットになったトレーニングプログラムに参加したんです。そのプログラムをリードしていたNPOの人がすごい人で…。自分の財産をなげうって、南極に落ちている何万トンもあるゴミを拾って、南米に運んで処理するところまで全部やるんです。それを聞いて、「少しでも自分もやらなきゃ」と思い始めました。

貢献の方法っていくらでもあるので、その人に合ったやり方でやればいいと思うんです。私の場合は、会社から、ビーチクリーンのボランティアの案内が来たりしていたのですが、朝6時起きで湘南は遠いなと思ったりして、なかなか一歩踏み出せずにいました。たまたま、勉強会で出会った「プロボノ」というやり方が、自分にフィットしたのだと思います。

ヒアリングの結果がデザインとして形になっていく

プロジェクトが始まるときは、全然知らない人たちが集まってプロジェクトやろうって言っても上手くいかないだろうなと予想していましたけど、思った以上の結果が出たと思います。私は本業でも、市場調査の仕事をしていて、一通り質問表の作り方やヒアリングの仕方もわかっていたので、マーケティングフェーズでは自分の持っているスキルや強みを発揮できました。もう一人のマーケッター藤田さんは、どちらかというとシステムに詳しい方だったので、お互いの持っているスキルで補いあえて、バランスが良かったと思います。マーケッターの仕事の山場である中間提案は、プロジェクトマネジャーである星さんも含め、3人でかなり議論をしながら作りました。

プロジェクトをやっている中で一番嬉しかったのは、中間提案が終わった後、デザイナーさんが出してくれたサイトの新しいデザインを見たときですね。「今までのヒアリングがこんな風になるんだ!」と思いました。中間提案まではコンセプトワークなので目には見えないんですが、デザイナーさんがぱっと形にしてくれた瞬間に、急にリアルになります。コンセプトが上手く落とし込まれた、いいデザインになったと思いました。

制作フェーズに入ってからは、専門用語も飛び交うようになって、ついていけないこともありました。でも、たまに出てくるデザインのアウトプットイメージを見て、中間提案のコンセプトと何か違うなと思ったら、率直にフィードバックするようにしていました。メニューの項目がどう考えても分かりにくくなってしまうようなときは、譲らず強く主張していました。

責任を持ってやってくれる人に勧めたい

プロボノと普通のボランティアは、やはり少し違いがあると思います。普通のボランティアは、一回限りだったり、割と単なるお手伝いで、自分で積極的に取り組める範囲が狭かったりと、あまり責任が問われないことが多いですよね。プロボノは責任が重い分、自分がやりたいようにできるわけですし、そういうボランティアは少ない気がします。

プロジェクト中、お互いを知らないプロジェクトメンバーとのコミュニケーションは、やはり難しかったですね。チームみんなでうまくコミュニケーションしていくためには、一人だけがメールを投げるのではなくて、メンバーそれぞれが、何を思っているのかをどんどん発信していけると一番良いと思います。メールでのコミュニケーションも、相手の受け取り方が予想できなかったり、分かりにくかったり…。そうやって苦労した経験は仕事にも活かせていると思います。

プロボノをやっていく上で大事なのは、やはり責任感だと思います。余暇を使うので、日ごろから仕事をきちんとやっている人で、責任感を持ってやってくれそうな人に紹介したいです。私は最近異動もあって忙しくなってしまったのですが、後1、2年経てば、スキルも今より上がっていると思うので、今回の反省も生かして、次はプロジェクトマネジャーとして参加できたらと思っています。

【参加プロジェクト】

NPO法人芸術家と子どもたち
(ウェブサイト制作/2010.4-2010.12)
ウェブサイト・サービスグラント
役割: マーケッター

 

その他のプロボノワーカーの声

  • 前向きな気持ちで飛び込んで、大きく成長を実感できた。
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  • 他の仕事や生活のバランスにもいい影響があったなと思いますね。
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