中根 佳菜子さん [ウェブデザイナー]

わたしが何かひとつデザインすることで、
最前線で活動されている意識の高いNPOの人たちが
少しでも楽になるんだったら、
それはすごく自然なかたちの協力だなと、思いました。

いろんな職種で構成されるチーム形式なのがやりやすそうだったので参加することに。

現在メインの仕事は、広報ツールの企画・デザインです。会社案内や製品カタログ、キャンペーン冊子などのパンフレットが中心ですが、パッケージやノベルティ、WEBサイトの制作を行うこともあります。デザインだけでなく、どのようにPRするかという企画部分や、掲載する内容の制作などの編集部分まで、総合的に行っています。

サービスグラントを知ったきっかけですが、元々まわりにボランティアに関わっている人が多かったこともあって、ボランティア自体は気になる存在ではあったんです。ただ、その人たちがやっていたのは対人援助とか国際協力のような直球のボランティアで。自分の中でボランティアって「意識の高い人」がするものなんだという感覚があって、自分が参加するのには違和感があり、すごいねーって見ているだけでした。

それとは別に、何かの雑誌で「デザインの恩恵を受けているのは世界中の人のうち10%だけ」という話を読んで、それがずっとひっかかっていました。そんな時に「クリエイティブボランティア」というジャンルがあることを聞いて、気になっていた2つのことがかちっと合ったような気がしたんですね。わたしが何かひとつ余分につくることで、最前線で活動されている意識の高い人たちが少しでも楽になるんだったら、それはすごく自然なかたちの協力だな、と。

それに、これはNPOに限ったことではないのですが、「伝え方」を意識していない人はすごく多いので、それを知ってもらうことも、ある意味でデザインの恩恵を受けることになるんじゃないかなと思いました。

それで「デザイン」「クリエイティブ」「ボランティア」などのキーワードで検索していたら、サービスグラントを紹介しているブログを見つけて、いろんな職種で構成されるチーム形式なのがやりやすそうだったので参加することにしました。

実際に運営していくことになるNPO側の意識が本当に大切。

私が登録したのは2009年7月にスタートする期が始まる直前だったので、お誘いは次の期になるだろうと伺っていたんですが、1ヵ月も経たないうちにお話が来てびっくりしました。

担当させていただいた荒川クリーンエイド・フォーラムさんは荒川河川敷でゴミ拾いと調査をされている団体さんだったので、また直球なのが来たなぁという感想も正直ありました。

プロジェクトは役割分担の垣根を低くして、みんなで最初の部分から関わりながら進みました。チームの方はみんな積極的で、実際にクリーンエイド活動や、フォーラム主催の荒川源流ツアーに参加されて、そういう体験から、ヒアリングだけでは引き出しきれない現場感やこまごました感想を持ってきてくださったので、その辺りも制作の際のヒントになりました。

制作の中で意識をしたところ、気をつかった点は、とにかく分かりやすくすること。トップページを開いた瞬間、どのボタンを押せば自分の知りたい情報に辿り着けるか分かる、そんなページを目指しました。

荒川クリーンエイド・フォーラムさんはすごく歴史の長い、しっかりした実績をお持ちの団体さんです。また元々ウェブサイトの更新頻度も高く、継続して情報を出していくということについても高い意識をお持ちだった分、掲載情報が多く整理しきれていない状態でした。もちろん一つひとつは大切な情報で、立派な実績なのですが、辿り着いてもらえなければ意味がない。ということで、見に来た人が必要な情報まですぐ行けることを徹底して意識しています。

また、企業からの協賛も増やしていきたいとのことだったので、企業の担当者が見たときに「ここなら大丈夫だ」という印象を持ってもらえるよう、しっかりした団体だということが伝わる信頼感のあるビジュアルをコンセプトに、NPOっぽい柔らかい雰囲気ではなく、企業サイトのイメージに近い、わりとかちっとしたデザインにしています。その分、バナーなどの細かいパーツを可愛らしいものにして一般の方への敷居も低くなるように意識しています。

また、サービスグラントでは、基本的には納品後は先方がご自分たちで運営されていくことになるので、本当の意味でスタートとなる運営後のNPO側の意識にも配慮しています。クリーンエイド活動って何なのか、荒川クリーンエイド・フォーラムって何者なのか、誰でも参加できるのか、その方法は?など、見に来る層を想定して基本的な掲載情報を考え、ターゲット別に分けることをベースに構造を決めていきました。

そしてなぜこういう構造にするのか、今後どうやって情報を整理し、発信していくのか、などの考え方の部分からしっかりすり合わせをして、見る側にとって大事な情報の基準を知ってもらったり、こうやって伝えるんだ、という意識を持ってもらうことが重要だと考えて、中間提案くらいからこの辺のことは重点的に話し合いました。デザイン面も同様で、基礎情報の部分はつくり込んで綺麗に見せるけれど、日々新しくなる部分は更新のしやすさを最優先にし、継続的に情報発信してもらえるようにしています。

一人でこれくらいの期間だと、これくらいのものがつくれるんだ、というのが明確に見えたのも収穫でした。

荒川クリーンエイド・フォーラムさんは、サービスグラントの支援希望に応募されたのが2回目だったいう経緯もあって、とにかく何とかしなきゃ!という思いを強くお持ちでした。

制作過程では、先方の希望とは違う形の方が良いという判断になる部分も当然出てくるのですが、そのときもこちらの提案にしっかり向き合って決断して下さり、プロジェクト外で行った、今後のためのプラスαの提案も、即取り入れて活動し始められていましたし、「サービスグラント側におまかせ」という姿勢ではなく、自分たちも頑張らないとという気持ちでいてくださったのが良かったです。

正直、やってる間は本当にハードだったので、大変ですよ、というのを前提にしつつ、わたし自身はやって良かったと思います。

仕事ではクライアントになり得ないような団体さんと、普段とは違うものをつくれる、というのは純粋に面白いですし、知らなかった世界に触れられることも貴重な体験になりました。

サービスグラントに参加したことで、自分や周りに何か影響があったとすれば、世界が広がったと思います。なかなか知り合う機会のない方々と一緒にチームを組んで、普段のわたしなら参加しないであろう団体さんと密に関わる。今回直接関わった方々だけでなく、そこからまた広がったり、波紋みたいにどんどんお互いが影響して、見えるものも関わるものも広がった気がします。

あと、今回デザイン部分は一人でやっているので、一人でこれくらいの期間だと、これくらいのものがつくれるんだ、というのが明確に見えたのも収穫でした。仕事だと上司がいたりして、はっきり見えづらい部分もありますから。

サービスグラントは、やはり「出会い」かな。

振り返って、サービスグラントって、自分にとって一言で表すと、月並みですが、「出会い」かな、と思います。

ひと、もの、世界、考え方、自分自身。
いろんなものに出会いました。

【参加プロジェクト】

NPO法人荒川クリーンエイド・フォーラム
(ウェブサイト構築/09.07-10.07) 
ウェブサイト・サービスグラント
役割: ウェブデザイナー

△中根佳菜子さんのポートフォリオはこちら

 

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