工業系高校人材育成コンソーシアム千葉 [事業計画立案]

工業系高校人材育成コンソーシアム千葉は、企業が有する産業技術、大学や研究所の知識・設備などを生かしつつ、産・学・官が相互に連携して工業教育の質を高め、ものづくりの実践力を育成することを目的として活動しています。
具体的な活動としては、県内の8つの工業科を持つ高校・企業・行政・大学・研究機関同士が積極的に連携し、インターンシップの拡充や、大学・研究機関を活用した高度な学びの提供に努めるなど、千葉県内の工業教育の促進を担っています。

https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/kaikaku/miryoku/press/h26/konsoshiam.html

NPOのニーズ

保護者の普通科志向の高い千葉県では、工業科の高校生の割合が2.6%と全国で一番低く、志願倍率も減少傾向にありました。また、県内の工業科の学校見学会では、中学校からの指示で義務的に参加している生徒も多く見受けられ、志願者の増加につなげられていないという実情も。その一方で、京葉工業地帯を有し、多くの企業の工場が存在する千葉県では、工業高校の求人倍率は10倍にも達しているという実情があり、生徒を増やすことが急務となっていました。

そこで、これらの課題を解消すべく、プロボノチームには、千葉県の工業科に通う生徒数の増加や、京葉工業地域への貢献度拡大を目指すにあたっての、事業計画案の作成が求められていました。

チームの取り組み

プロボノチームはまず、現状課題の把握のため、保護者・企業・教育委員会などの団体関係者に対するヒアリングを行いました。
結果、活動の一環であるインターンシップや、中学校への生徒募集での課題が浮き彫りになる一方で、地元で製造業を営む中小企業からは、工業高校出身者に対して将来の幹部として期待しているとの声も聞かれるなど、団体の活動へのニーズも発見できました。

これらを踏まえて、プロボノチームでは、マネジメントスキルを身に付ける教育の促進、受入先企業の課題解決を考えるインターンシッププログラムの導入、中学生でも興味が持てるような表現方法での広報活動などの提案を盛り込んだ、事業計画案を作成しました。

成果

プロボノチームの提案を受け、団体はその後、「タスクマネジメント能力、課題解決を考える工学的センス、ものづくりの心」の3つの力を備えた人材育成を目指す事業計画を作成。
その結果、2015年度に、コンソーシアムの拠点校である千葉工業高校が、スーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の指定を受けることができました。
※SPH とは、社会の第一線で活躍できる専門的職業人を育成するために、先進的で卓越した取組を行う専門高校として認定された学校のこと。

加えて、中学校への生徒募集に関する改善案も実施され、成果を生んでいます。例えば、千葉工業高校にて2016年度春より新設される理数工学科の生徒募集の際には、「リケジョ」と称される理系女子でも親しみの持てるデザインのポスターを作成され、女子中学生の入学説明会への参加につながったそうです。

また、インターンシップや、より高度な専門教育の受け入れ先として、大学・企業との連携の強化も順調に進んでいます。大学に関しては、千葉に所在する工学系8大学全てと、企業に関しては大手・中小企業計11社との連携が実現。さらにその他にも、建設業協会・電業協会など各種業界団体、商業労働部・教育委員会などの行政、商工会議所、中学校長会、PTA連絡協議会などの各種団体を、コンソーシアムの構成員として迎え入れるまでとなりました。

NPOの声

千葉工業高校
前校長 國馬 隆史 様
念願だったコンソーシアムも、プロボノにより新しい風を吹き込んでいただき、民間的発想を取り入れることができました。教育現場も行政の1つで旧泰依然としたところがあり、人事と予算に縛られ、なかなか理想通りには進みません。なぜ、千葉県では工業高校が世間に認めてもらえないのか?今回、サービスグランドのプロボノメンバーによる献身的な活躍により、その根拠と対処方法についての御教示をいただきました。
「工業系高校人材育成コンソーシアム千葉」の活動として、年2回の総会と運営委員会で、事業計画の立案、インターンシップ受け入れ企業の情報交換、進学・就職の情報交換をやっており、具体的には、企業見学会(教員、生徒)、「コンソーシアム便り」(教員向け・会員向け)作成、千葉大理科研究発表会への参加、産業教育フェアへの参加と課題研究の中間発表会、総合技術コンクールへの参加、レゴロボット競技会、総会においての課題研究の最終発表会など、活発に活動しています。しかし、千葉県立工業高校の8校全体まで、うまく情報が行き渡っているかは、まだまだこれからです。
 日本全体では、東北・九州の工業高校のように、国公立大学への進学実績や大手企業への就職実績とも優れ、部活動でも全国大会の常連校も多いのに、首都圏の工業高校は低迷している現状があります。それには、教育行政の在り方、保護者や中学生の心情的なものや世間体など、工業高校の現場だけではどうにもならないものがあります。
そこで、このコンソーシアムによって、工業高校の応援団を結成することができましたので、中身を充実させて、できるところから改革していきたいと思います。また、千葉工業高校に新設された「理数工学科」を突破口に、進学実績も増やして、工業高校出身で工学系大学を目指す生徒が増えることと、工業高校出身の卒業生が、日本のものづくり大国を牽引してくれることを期待したいと思います。
 今後も、コンソーシアム以外でも、プロボノのグランドサービスの支援で、工業高校がもっともっと社会から認めてもらえるように協働で取り組んでいただきたいと思います。

チームメンバー

その他の実績

  • 伝えたい人に、伝えたい情報を、届けやすくなりました!
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  • 絡みあった糸をほぐすように整理、断捨離。更新がとても楽になりました。
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  • 付加価値をつけることで幅広く企業ニーズに応えられるようになりました
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  • ウェブ経由の問い合わせや各種メディアからの問い合わせが増加しました
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