NPO法人 鎌倉てらこや [事業計画立案]

NPO法人鎌倉てらこやは、子供たちが夢を抱き、いきいきと生きていく力と心を育むための様々な育成プロジェクトを実施する団体です。2003年より、現代版「てらこや」のコンセプトのもと、「親が育ち、子が育つそんな地域をつうくろう」を合言葉に、家庭・学校・地域をつなぐ<学び>と<遊び>の場を、ボランティアスタッフとともにつくってきました。鎌倉の恵まれた伝統(人材、文化力、自然環境など)を生かしつつ、さまざまな教育プログラムを企画・実施しています。


具体的には、
1.「里山スター」「土と遊ぼう」「朗読の楽しみ」「てらハウス」など通年の自主事業
2.年2回のお寺合宿事業
3.子供会館に出向き、遊びと学習を通じた学童保育の場を提供する出向事業
4.他団体との連携や、団体の活動を新たな「地域教育」のモデルとして日本全国と発信する等のネットワーク事業
を実施しています。

http://kamakura-terakoya.net/

NPOのニーズ

設立10周年を迎えるにあたり、これまでに培ったノウハウや資源を生かしながら、さらに事業を成長させるべく、「NEXT 10year」のベースとなる団体の今後の戦略を策定し、団体の中長期的な事業のあり方、方針の策定に寄与することが求められていました。

チームの取り組み

可能な限り幅広く、ステークホルダーへのインタビューを行い、SWOT等を用いて団体の状況と環境、潜在力を分析しました。インタビュー期間には、折しもてらこやさんのメインイベント「建長寺合宿」があり、チーム揃って視察に伺う機会がありました。インタビュー実施に加え、その活動の場に身を置くことで、団体の現状とビジョンをチームで体感出来たことは、プロジェクト推進の全般に渡り役立ちました。
設立から10年の「サクセスストーリー」の背景となっている事業モデルのユニークさと価値、利用者などとの良好な関係など、強みを確認する一方、ステークホルダー間で分かれる団体への評価や期待、今後の展開への意見の相違なども見いだされ、チームでも、戦略の方向性について、熱を帯びたやり取りが展開されました。議論の積み重ねの結果、鎌倉てらこやさんの長期目標「鎌倉での認知度100%」「自主事業参加者500名」「世代間交流」の達成に向け、「人材育成」「資金調達の充実」及び「事業運営の拡充」の3つのテーマを柱とする中間提案を作成しました。中間提案の承認を得た後は、各テーマの担当メンバーがリードして具体的な戦略を策定し、プロジェクトマネージャー(PM)が全体を統合する形で最終提案書を策定しました。中間提案や最終提案のプレゼンでは、PMがリードしながら、各テーマを担当メンバーが説明することで、アウトプットそのものだけでなく、チームとしてもまとまって提案を実施することができました。
ただプロジェクトそのものはスムーズに進行したものの、最後に事件が!

成果

実はプロジェクトの完了時期に、永らく事務局の中心であったお二人が、別の道を歩まれることを決断されたのです。普通の組織なら、体制や事業の現状維持さえ危ぶまれ、プロジェクトで策定した事業戦略どころではない状況・・・。プロボノチームも成果が現れるまでに時間を要することは無論、正直、戦略そのものが「ほこりを被る」ことも覚悟しました。
しかし、そのような懸念は杞憂に終わり、プロジェクト完了後も団体の活動実績は順調に伸張し、活動回数や学生スタッフ登録数は堅実に増加。プロジェクト終了から半年後に開催された「10周年シンポジウム」では、プロジェクトで提言した戦略を反映した「課題と展望」が新事務局長から発表され、ステークホルダーの間で将来の方向性が共有されています。
このように事業が進展した背景には、体制の大きな変化による危機感が良い方向に働いたとともに、設立から10年間で培われた鎌倉てらこやの実績と、事業モデルの頑強さがあったから。さらに心強いことに、一度事務局を離れた二人が団体の活動に復帰し、一段と戦略の実現性が高まっています。実際に、OGOB会の発足、個人賛助会員登録が容易になるようウェブサイト上でのクレジットカード決済が開始されるなど、チームの提言の一部はすでに実行されています。一方で、想定以上の事業伸張に伴い、団体にとっては新たな課題も出てきましたが、それにより改めてチームが提案した事業戦略の意図がより腑に落ちるようになったとのことです。復帰後の理事長は、?雨降って地が固まり“、「まさにサービスグラントの事業戦略の本格的な実行に取りかかれる体制になった」と語ります。今後も、事業計画立案が、ますます鎌倉てらこやさんの事業拡大の一助となりそうです。

NPOの声

NPO法人鎌倉てらこや
上江洲慎理事長
プロボノの皆さんにサポートいただいたことは、今でも当方の組織運営にしっかりと根付いています。最終提案の内容はもちろん、プロジェクトのプロセスでいただいた材料も貴重な資源となっております。それでは「具体的に何が助かったのか?」以下にまとめさせていただきます。

(1)学生スタッフに対する信頼を高めることができた。
(2)資金獲得戦略の取捨選択ができた。
(3)組織運営上の判断材料となる資料を得ることができた。

(1)学生スタッフに対する信頼
『現場の一人ひとりまで理念が浸透していることに関心しました』というフィードバックをプロボノチームからいただいた時、「ハッと」させられました。なぜなら、私たちはそれが不足していると思い込んでいたからです。日常の事業に追われる中で、私たち事務局スタッフが拾いきれていない、現場の大学生の声を引き出して頂いたことは、内部の信頼関係構築に大きく作用したと思っています。

(2)資金獲得戦略について
『あれもこれも可能性がある』と思い込んでいた資金調達の方法に、優先順位をつけることができたのは、プロボノチームが行ったヒアリング調査の結果のおかげでした。例えば、当初は「大企業から大口の寄付を得たい」と考えていましたが、大企業がNPO等に寄付をする際の評価方法や意思決定の仕組みのレポートを読み、私たちの目指す成果(主に評価の方法)とのギャップを認識し、優先順位を下げることができました。その代わりのご提案として、「これまでてらこやに関わってきた当事者」から「小口の寄付」(あるいは賛助会員費)を集める方法と算段を頂き、これが当方の組織体質とマッチしていたため、採用することにしました。

(3)判断材料となる資料の獲得
プロジェクトのプロセスでいただいた資料の筋が良く、それ単体でも今後の組織運営の判断材料となるものを多数いただけました。例えば、小中学生を基本行動毎に分析した資料や、保護者の関心事をまとめた資料は、私たちが今後参加者の増加を目指す上で対象とすべきターゲットの人物像を明確にし、打ち手を講じる上で有効なものでした。また、人材育成の成功事例の紹介は、直接的に引用が難しいものでも、そのエッセンスを部分的に活用させてもらっているものがあります。


【最後に】
プロボノの皆さんがありがたかったのは、私たちの理念を理解し、共感した上で、一緒に同じ方向に向かってプロジェクトを進めて下さったスタンスです。また、内部的な視点から脱することが出来ていなかった私たちに、ステークホルダーの意見のフィードバックや、マーケット分析の結果を示していただき、自らの置かれている立ち位置を確認することができたのも、大きな収穫だったと思います。リサーチ方法や、具体的解決策等について意思判断のための『フレームワーク』をいただくことが出来たので、これを応用して、組織課題に対して自主的に解決策を講じられるようにしたいと考えています。

あらためまして、今回プロジェクトを共に進めていただいたプロボノの皆様に心より御礼申し上げます。



プロボノワーカーの声

  • 自分自身のバランスを保つための“第三の場”を持つ
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チームメンバー

その他の実績

  • 付加価値をつけることで幅広く企業ニーズに応えられるようになりました
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  • タイムリーに情報提供ができるようになり、アクセス数が増えました
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  • ホームページを見たという個人や企業から、会員や寄付の申し出を受けました。
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  • 役割や課題について言語化された資料は、今の業務の中でもよい判断基準に
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