アジア・プロボノラリー TOKYO 2014 – アジア各国のプロボノ運営団体が東京に結集
「プロボノ(Pro Bono)」とは、仕事で培った経験や専門知識・スキルなどを活かした社会貢献活動のことです。
近年、日本で、世界で、ビジネスパーソンやクリエイターの新しい社会貢献スタイルとして注目が集まっています。
東京宣言 2014
アジアには40億人の人々と、1000万団体を超えるNPO・社会的企業が存在します。
アジア・プロボノラリー2014の参加者として、将来にわたって、切磋琢磨し、友好関係を築きながら、これらの目標を達成することに同意します。
Together,
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アジア・プロボノラリーとは?
アジア各国のプロボノ運営団体が東京に結集!プロボノを通じたアジアの交流の一歩目に。
世界各地で「プロボノ」に関するイベントが集中して行われる「プロボノウィーク」。2014年の今年は、10月19~25日の1週間に、日本はもちろん、アジア各国でも、プロボノに関するイベントや催しが開かれます。
その余韻を引き継ぐようにして開かれる「アジア・プロボノラリーTOKYO 2014」では、アジア各地のプロボノの最新の動きを共有し、それぞれの国におけるプロボノの、そして、市民社会の次の一歩を見出す場となります。
2013年10月に韓国・ソウルで開かれた「第1回 東アジア・プロボノ会議」。アジア・プロボノラリーは、その第2回を東京で開催する構想がきっかけとなって実現しました。 アジア各地でプロボノの運営に携わる団体が一堂に会することで、それぞれの国・地域で取り組まれている活動について、様々な情報、事例、実施モデル等を共有し、プロボノの最先端の動きを発信し、アジア各地の市民社会に大きなインパクトを与える貴重な機会。
ぜひあなたもこの特別な場に参加して、その熱量を感じてみてください。
アジアのプロボノムーブメントに、力強い風を吹かせるスペシャルゲスト 来日決定!
急速に広がるプロボノの発展を常にリードし続ける米国・タップルートファウンデーションと、世界各地のプロボノ運営団体のネットワークを築き、プロボノと市民社会のあり方に新しい風を吹かせているドイツ・BMW財団から、スペシャルゲストの初来日が決定。BMW財団エグゼクティブ・ディレクターのマークス・ヒップ氏、2014年2月にタップルートのCEOに就任したリズ・ハンバーグ氏らが、アジアの、日本の、未来のプロボノムーブメントに投げかけるメッセージに注目!
アジア・プロボノ会議 ゲストコメンテーターとして、東ちづるさんが参加! 合言葉は Get in touch!
緊急告知!アジア各国のゲストによる熱気あるプレゼンテーションが連続するアジア・プロボノ会議のゲストコメンテーターとして、東ちづるさんが駆け付けていただける見込みになりました。(※)
東さんは、女優・タレントとしての芸能活動のかたわら、障害、病気、国籍などの違いを超えて、すべての人がもっと自然に、もっと気楽に、もっと自由に暮らせる「まぜこぜ」の社会を呼びかける一般社団法人Get In Touch の理事長として、精力的な活動をされています。
東さんと会場の皆さんとご一緒に、アジアの「いま」の動きに耳を傾けながら、国や文化の違うさまざまな国どうしが、プロボノというキーワードを通じて、どのような新しいつながりを生み出していけるのか、ご一緒に考え、感じていきましょう!
※ 東さんには、アジア・プロボノ会議への参加について、ボランティアとしてゲストコメンテーターをお引き受けいただきました。お仕事の都合により、急遽参加できなくなる場合もありますが、何卒ご了承願います。
プログラム
10.27 Mon.19:30-21:30 渋谷NOS ORG[ノス・オルグ]
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ウェルカムパーティー&プロボノワーカーラウンジ2014年10月27日、アジア各国からプロボノ運営団体が東京に結集する「アジア・プロボノラリー TOKYO 2014」が幕を開けました。 10月27日の初日には、渋谷NOS ORG(ノスオルグ)にて「ウェルカムパーティー&プロボノワーカーラウンジ」を開催。アジア各国から集まった9団体に加え、世界各国のプロボノ運営団体をサポートしているドイツBMW財団、サービスグラントのモデルでもある米国タップルート・ファウンデーションを含めた11団体・24名のゲストが出席し、40名以上の日本側参加者と共に食事を楽しみながら交流を深めました。 サービスグラント代表理事の嵯峨とドイツBMW財団専務理事のマークス・ヒップ氏の挨拶のあと、各国のゲストが次々にステージに登壇。各国のプロボノにまつわる背景から団体の活動やミッション、今回のプロボノラリーへの意気込みを語りました。 国が変わればプロボノの手法も様々で、「プロボノを人材育成に役立てている」(中国・智恵衆生)、「国内に300万団体あるNPOの中から適切な支援先を精査することが持ち味に」(インド・アイボランティア)、「海外の優秀な大学生と社会的企業とを結び付けている」(タイ・若手慈善家ネットワーク)、「国を越えたプロボノプロジェクトにも取り組んでいる」(シンガポール・エンパクト)など、興味深い話が次々に飛び出しました。 最後に登壇した米国タップルート・ファウンデーションは、わずか1週間前に新しいオンラインサービス“Taproot+(タップルート・プラス)”をスタートさせたばかり。このサービスは、NPOが団体の組織課題を解決するプロボノワーカーを容易に見つけられるようにするためのプラットフォームとしてデザインされたもので、今後の展開にも注目です。 最後の交流タイムにはゲストと参加者がプロボノについて熱く語り合う姿も多くみられ、3日間続くプロボノラリーの幸先のよいスタートが切られました。 |
10.28 Tue.9:00-12:00
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グループディスカッション 第1回
「アジア・プロボノラリー」2日目となる10月28日は、24名の海外ゲストが参加するグループディスカッションからスタート。アジア地域内でのさらなる協働の可能性を模索するため、国際的なプロボノプロジェクトの実現可能性や、グローバル企業に向けた協働提案などをテーマに約3時間のディスカッションが行われました。 まずは、明日のメインイベント「アジア・プロボノ会議」のリハーサルをかねて、それぞれの団体紹介や活動内容のシェア。なかには、パワーポイントを使いながら、各国の独自性の高い取り組みに的を絞ったプレゼンテーションを通じて、お互いへの理解や関心を深めていきました。 その後“もし、プロボノワーカーが国を越えたら”をテーマに、ロールプレイの要素を取り入れたワークショップを実施。プロボノワーカー、プロボノワーカーが所属する企業などの役割に分かれ、プロボノワーカーが海外で活動する際にはどのような問題が起きるか、どのような相乗効果が生まれるかなどを議論しました。 「国を越えた情報共有には大きな負担が伴うのでは?」「経済的なサポートは誰が担う?」「語学や文化の問題は?」など多くの問題が提起される一方で、「今後のキャリアにつながるチャンスになる」「プロボノが文化的交流を促進する」「国内外の様々なセクターが関わることで、イノベーションにつながる」といったポジティブな意見も多く聞かれました。 |
10.28 Tue.13:00-17:00
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NPO視察訪問
「アジア・プロボノラリー」2日目の午後には「NPO視察」を実施。24人の海外ゲストが3つのグループに分かれ、過去にサービスグラントがプロボノ支援をしたNPOを訪問しました。今回訪問したのは、オルタナティブスクールを運営する東京コミュニティスクール、 不妊体験をもつ当事者を支援するFine、そして子育て中の夫婦に向けた家事シェアサービスなどを行うtadaima!の3団体。いずれの団体も、ウェブサイト、業務フロー設計、マーケティングリサーチなどでプロボノを活用した経験があります。 NPOを視察するため新宿を出発し、中野(東京コミュニティスクール)、木場(Fine)、西国分寺(tadaima!)へと移動したゲスト達。学校や事務所など、実際にNPOが活動する場を訪問し、彼らがプロボノをいかに活用したか、プログラムがどのようなインパクトを与えたのかといったことについて話を伺いました。 例えば、サービスグラント初の育休中や退職したママによるプロボノ“ママボノ”の支援団体となったtadaima!を訪問した参加者は、託児サービスを伴ったミーティングや、仕事復帰のステップとしてのプロボノのあり方に興味津々の様子で、自国でも“ママボノ”をやりたいと話していました。国が違えば社会的背景やニーズも違うということで、次々に質問が飛びだし翻訳が間に合わないほど。NPOの方の生の声を聞きながら、日本のプロボノ事例と支援内容を学ぶ、有意義な視察となりました。 |
10.29 Wed.10:00-12:00 三菱商事株式会社
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グループディスカッション 第2回
プロボノラリー最終日を迎えたこの日にまず行われたのは、2回目のグループディスカッション。昨日に引き続き、プロボノの国際的なコラボレーションを実現する具体策について議論しました。 前回のディスカッションの中で提示された、経済的問題、異文化理解、システム構築などの沢山の課題。それらをどのように解決するのか、3つのグループに分かれてアイデアを出し合い、アジア各国が協働して取り組んでいくべきアジェンダについて意見をまとめ、全員で共有しました。 次々に出てくる意見はとても実践的。各国のベストプラクティスを集めた事例集を作ってはどうか、事務局スタッフの交換派遣はできそうか、プロボノワーカーに各国で開かれるセミナーや交流会などのイベントを紹介してお互いの行き来を深めるのはどうか、など、様々なアイデアが飛び出しました。そうした、先を見据えた意見とともに、足元では、そもそもプロボノ自体の認知度を高める必要があるという意見も多く聞かれました。 |
10.29 Wed.13:30-16:30
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企業×プロボノ セミナー 経営課題解決に役立つ「プロボノ」の活用
29日の午後には、東京・大手町の経団連会館で「企業×プロボノセミナー 経営課題解決に役立つ“プロボノ”の活用」を開催しました。様々な企業から80名を超える参加者が集い、企業の社会的貢献としてのプロボノの実践と可能性について、約3時間にわたるプレゼンテーションとパネルディスカッションが行われました。 国内事例の紹介としては、ジョンソン・エンド・ジョンソン社会貢献委員会の本木隆一郎氏による「社内プロボノの試み―ワンデーワークショップで得たもの―」、三菱商事の中川剛氏による「復興とプロボノ 復興支援の現場で感じたプロボノの可能性」と題するプレゼンテーションをいただきました。また、首都大学東京大学院の藤澤理恵氏からは、組織アイデンティフィケーション研究という視点から、プロボノを通じて企業人が組織との関係を結び直し、より前向きに仕事に向き合うことができるきっかけをプロボノが提供する可能性について考察をいただきました。 さらに、海外からはBMW財団専務理事マークス・ヒップ氏からのビデオメッセージを皮切りに、タップルート・ファウンデーション最高執行責任者リズ・ハンバーグ氏から、企業におけるプロボノの活用について、米国や世界の動向をはじめ、企業がプロボノを取り入れる価値、人材開発や従業員のリテンションといった文脈から見たプロボノの活用方法など、多面的な視点から企業とプロボノとの関わりについて発表をいただきました。続くシンガポールのエンパクト創始者・執行責任者のピーター・ヤン氏からは、シンガポールで行われているプロボノの事例紹介があり、シンガポールでは国を挙げて社会的企業やプロボノに対する熱い視線が注がれている状況や、学生と社会人が参加するプロボノや、国境を超えたプロボノプロジェクトなど、ユニークなモデルを紹介いただきました。 イベントの後半は、武田薬品の金田晃一氏を司会に、NECの池田俊一氏、パナソニックの東郷琴子氏、サービスグラント・嵯峨によるパネルディスカッションを行いました。各社がプロボノを導入するまでのハードルやリスク、プロボノを企業で実施したことによって見えてきたメリット、人事部との関係、今後の可能性という4つの観点から議論が繰り広げられ、各パネリストが実践を通じて蓄積してきた具体的な知見を広く共有する機会となりました。
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10.29 Wed.18:45-20:45
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アジア・プロボノ会議アジアの「ソーシャル」を体感する、パワフル・プレゼンテーション!
29日18時より、ついに「アジア・プロボノラリー」のフィナーレとなる「アジア・プロボノ会議」が幕を開けました。 会場となった東京ウィメンズプラザ大ホールには、学生から社会人まで約110人が集まりました。ゲストコメンテーターを務めたのは女優の東ちづるさん。イントロダクションとして、サービスグラント代表理事の嵯峨と東さんがアジア諸国のプロボノ事情について紹介。実は、人口の多い中国には法人化したものだけで50万団体(草の根団体では200万とも言われています)、インドには300万団体のNPOがあったり、日本や韓国のプロボノワーカーは社会人経験10年以上の人が多いのに対して、東南アジアなどでは社会人経験数年の若い力がプロボノをリードしていること、中国などでは週末2日間で完了するプロボノ活動が主流なのに対して、日本は6ヵ月間のプロジェクトが一般的、など、国やプロボノ運営団体の違いや多様性が随所に見られることが分かりました。 続く9人のプレゼンテーションでも、興味深い実践の数々が語られました。 29日18時より、ついに「アジア・プロボノラリー」のフィナーレとなる「アジア・プロボノ会議」が幕を開けました。 会場となった東京ウィメンズプラザ大ホールには、学生から社会人まで約110人が集まりました。ゲストコメンテーターを務めたのは女優の東ちづるさん。イントロダクションとして、サービスグラント代表理事の嵯峨と東さんがアジア諸国のプロボノ事情について紹介。実は、人口の多い中国には法人化したものだけで50万団体(草の根団体では200万とも言われています)、インドには300万団体のNPOがあったり、日本や韓国のプロボノワーカーは社会人経験10年以上の人が多いのに対して、東南アジアなどでは社会人経験数年の若い力がプロボノをリードしていること、中国などでは週末2日間で完了するプロボノ活動が主流なのに対して、日本は6ヵ月間のプロジェクトが一般的、など、国やプロボノ運営団体の違いや多様性が随所に見られることが分かりました。 続く9人のプレゼンテーションでも、興味深い実践の数々が語られました。
▶プレゼンテーションのトップバッターを務めたのは中国の「恵沢人ボランティアセンター」。専門的なスキルをもったボランティアを派遣するプロボノ団体として中国国内では先駆的な存在です。今までに500以上のNPOを支援した実績があり、今後は「中国プロボノ連盟」を立ち上げる予定だと語りました。
[動画]同じく中国で活動する「智恵衆生」は、今年秋に設立したばかりの小さな団体。テクノロジーを活用し、最小限のリソースで最大限の効果を生むことを目標にコンサルティングによる支援を行っています。テクノロジーと愛、楽しみを大切に人に優しい社会を作って行きたいと語るケビンさんの笑顔が印象的でした。
[動画]次のプレゼンは、韓国からやってきた「SESNET」。プロボノを通じて社会的企業や社会起業家を支援しています。現在は全6つのプロボノプログラムを展開しており、今回はそのなかの2つを紹介。“プロボノ・ハブ・スクール”という教育支援プログラムで、NPOの活動に不可欠なマーケティングや写真講座などを提供しているというと、会場から「いいなー」という声も聞かれました。
[動画]「ブリッジ」は韓国から参加したもう一つの団体。「プロボノは分野横断的な連携のためのツール」だと定義し、それを実証する事例として、カンボジアでオンライン教育プラットフォームを制作したプロジェクトを発表しました。韓国の企業がIT技術を提供し、カンボジアの教育関係の団体がコンテンツを開発し、ユーザーである教師の動員に関しては教育省が協力するという産官学の連携によってプロジェクトが実現したそうです。
[動画]シンガポールからは「エンパクト」と「コンジャンクト・コンサルティング」が登場。情熱ある若者をプロボノに巻き込むことを重視している「エンパクト」は若者をメインに据えた活動事例を発表しました。IT、投資、金融、財務などを勉強している学生を対象にしたプロボノでは、質の高い成果物を提供できるよう、専門的スキルをもつ社会人をメンターに迎えているそう。さらに、企業の経営幹部クラスのプロフェッショナルが社会起業家のメンターになるプロボノも実施。若者だけでなく、メンターにも新しい発見や変化を与えており、「人生のどの段階にいてもプロボノで社会貢献ができる」と語りました。
[動画]一方、「コンジャンクト・コンサルティング」は、シンガポール国内のソーシャルセクターの大きな成長に注目。実際、43%の人がプロボノをしたいと回答しているそうです。彼らはコンサルティングを中心とした活動を続けており、経営コンサルのプロと大学生をペアにしてNPOに派遣するプログラムは質の高い成果物で高い評価を得ていると
[動画]プレゼンテーションの後半のトップバッターは「タイ若手慈善家ネットワーク」。この団体は、MBA取得やキャリアアップのために大学院に戻った海外の学生が、関連分野のNPOを支援するというユニークなプロボノを行っています。語学の問題を解決するためにタイ人の学部生もチームに加えており、NPO、海外の大学院生、タイ人の学生、三方よしのプロジェクトは政府の支援も受けています。
[動画]インドから参加した「アイ・ボランティア」は、全国7カ所に事務所を構え、インド唯一のボランティアアワードも開催しています。そんな彼らのプログラムのひとつ「ホワイトボード」は、15年以上の実務経験のあるエグゼクティブがNGOを支援する取り組み。日常的に大金を動かすエグゼクティブがNPOと仕事をするには、いかに規模を小さく、お金をかけずに成果を出すかというチャレンジにもなり、人材開発の効果も高いと語りました。
[動画]プレゼンテーションの最後を飾ったのはサウジアラビアから参加した「ガーダン」。サウジアラビアにおいては、ボランティア市場は依然として小さく、その質と量を高めるにはプロボノが一番効果的だと語ります。例えば、彼らは大学生と石油会社に所属するプロフェッショナルのスキルを活用して、生産オペレーションについてのアドバイスをしたそう。実際7ヶ月ほどチームがNPOに入り、リーンプロセスを導入することによって、効率的なオペレーションを可能にしました。いつかは全国レベルのデータベースを構築できたらと思っているそうです。そして予定には無かったのですが、ガーダンのみなさんから日本の皆さんにありがとうの気持ちをこめてとサプライズプレゼントが。サービスグラント代表理事の嵯峨にオリジナルの盾が渡され、会場は拍手に包まれました。
[動画]続く「グローバルプロボノトーク」では、世界のプロボノムーブメントを牽引するタップルート・ファウンデーション最高執行責任者リズ・ハンバーグ氏によるプレゼンテーションが行われました。元々は、法律サービスから始まったプロボノですが、現在はマーケティング、人事、IT、会計、先着立案など多種多様な支援へと広がっています。その中でタップルートの活動の柱を成しているのは「Do」「Enable」「Inspire」の3つの要素。スタンダードなプロボノ事業を継続しながら、大企業がプロボノ活動をできるようにオリジナルプログラムを設計するコンサルティングサービスの提供や人々のニーズに合わせたプロボノプログラムの開発に尽力しています。リズ氏によると、アメリカにおいてはボランティア活動に対する関心が年々増加しており、LinkedInのデータによれば、250万近くの人がスキルを生かしたボランティアに興味をもっているのだそう。特にその傾向はジェネレーションYと言われる若者世代(1975~89年生まれの世代)に顕著だと言います。このトレンドは世界的に広がっており、タップルートも世界中のネットワーク構築と質の高いプロボノの実現を目指して様々なイベントを開催。今後はグローバルサミットと共にアジアなどの地域ごと、さらに、各国で行われるイベントも支援していく方針を打ち出し、「一緒にプロボノを盛り上げて行きましょう」という言葉で締めくくりました。 変更なし:
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[動画]フォーラムのクロージングでは、すべてのフェローが壇上に上がり、アジア諸国が連携を強め、プロボノがさらに発展することを目指した東京宣言(TOKYO MANIFEST)を発表。マニフェストがどのように実現していくのか、これからのプロボノムーブメントにぜひご注目下さい。
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参加団体
ブリッジ(韓国)/ コンジャンクト・コンサルティング(シンガポール)/ エンパクト(シンガポール)/ ガーダン(サウジアラビア)/ 恵沢人ボランティアセンター(中国)/ アイ・ボランティア(インド)/ SESNET(韓国)/ 智恵衆生(中国)/ タイ若手慈善家ネットワーク(タイ)/ サービスグラント(日本) ※ABC順
BRIDGE(ブリッジ)|韓国
ブリッジは、企業が持つ専門性を社会課題の解決に効果的に役立てるサポートを提供しています。ブリッジは、企業がプロボノに取り組むにあたって、より高い効果を挙げられるような公共セクター・社会セクターにおける支援先の調整などに取り組んでいます。
ブリッジは、単体で社会課題の解決に取り組むのではなく、企業に機会を提供することを通じて、企業とともに社会課題解決を図ることを目指しています。
ブリッジでは、現在、政府と連携して、企業のプロボノ活動を推進するための全国キャンペーン「プロボノマッチ」を推進しています。このキャンペーンを通じて、より多くの企業が自社のコアコンピタンスを有効活用することで、より多くの社会的課題が解決することを発信しています。
Conjunct Consulting(コンジャンクト・コンサルティング)|シンガポール
コンジャンクト・コンサルティングは、東南アジア第一号となる社会変革を目的とするコンサルティング集団として、若者やビジネスパーソンたちをシンガポールの社会変革を担う団体の基盤強化のためのコンサルティングをプロボノにより提供しています。コンジャンクト・コンサルティングは、シンガポール政府のNew Initiative Grantの助成金による支援を2012年に受けたほか、2013年12月には、大統領から社会的企業による挑戦を表彰する賞を受賞しました。
英語のConjunctとは、「結合」「連結」「つながり」の意味。
コンジャンクト・コンサルティングが実施するプログラムには、経営コンサルティング、企業や行政との協働プログラム、「スケーラソン」と呼ぶワンデープログラムなどがあります。2011年8月の活動開始以来、多種多様な分野で活動する39件のNPOを対象に、48件のコンサルティングプロジェクトを実施し、100万ドル相当を超える社会的インパクトを創出しています。
コンジャンクト・コンサルティングは、社会的な領域で活動するパートナー団体が、将来に向けた挑戦をより確かなものにするために必要な、実現可能な戦略を備えるような支援を行っています。また、社会的セクターを担う次世代の育成のため、時代に応えながら変化し続けるためのビジネススキルや知識を伝えるプログラムにも取り組んでいます。
Empact(エンパクト)|シンガポール
2011年に、シンガポールを拠点とする社会的企業として設立。NPOや社会的企業を対象に、日々の組織運営に不可欠な支援を、高い品質・専門性と安価なコストで提供することで、ソーシャルセクターの強化を支援しています。
エンパクトによる支援活動には、個人事業者、企業、学生、業界団体などが時間と専門性をプロボノとして無償提供しています。エンパクトは、支援先との調整のためのコーディネート役を担い、プロボノワーカーが自身の専門性を発揮することに注力できるようなサポートを行っています。
エンパクトの取り組みは、シンガポール「ボランティア社会貢献センター」より、先進的な助成プログラムとして、2012年に表彰されています。
シンガポールの経済発展は、国際性豊かな都市に世界中から集まるスキルや才能が集積することによる成果といえます。知識経済の中心都市として、シンガポールは、ASEAN地域のNPO・社会的企業に対するプロボノサービスプロバイダーの主要拠点として、今後も発展する可能性があります。
Ghadan(ガーダン)|サウジアラビア
サウジアラビア第二の都市ジッダを拠点に活動するガーダンは、「ソーシャル・エンゲージメント」を中心テーマに、非営利の中間支援組織です。
ガーダンでは、サウジアラビアの市民と市民組織の基盤強化を目指し、数多くのプログラムやキャンペーンに取り組み、幅広く多様な市民参加を実現しています。小規模の社会的企業や草の根のNPOはもちろん、民間企業や学術機関に至るまで様々なサウジアラビアの団体と連携を図っている点が特徴です。
プロボノに関する取り組みは草創期にあり、ガーダンでは、まずは企業やNPOなど連携した試験的プロジェクトを実施している段階にあります。そこから得られる知見をもとに、将来的な拡大・発展を目指しています。
Huizeren(恵沢人ボランティアセンター)|中国
2003年、中国におけるボランティアマネジメントの仕組みづくりを目的として、北京を拠点に設立。中国の持続可能な市民社会を支援することを目的に、専門性の高いボランティアを通じたNPOの組織基盤強化を行っています。
2011年以来、恵沢人では、事業戦略、IT、マーケティング、人事、法務等の分野において46件のサービスグラントのプロジェクトを実施しました。また、89団体のNPOとHP、IBM、Standard Chartered Bank、エリクソン、PWC、renrendai.com、EMC、百度.com、レノボなどの企業人の才能とをつなぐサポートを行ってきました。これらのプロジェクトを通じて、360人以上の専門性の高いボランティアが、累計1万時間以上のプロボノサービスを提供しています。2014年には、恵沢人では100団体のNPOを対象に、30件以上のプロジェクトを実施予定です。
中国の市民社会は、2008年の四川大地震を機に急速に拡大し、それに続く北京五輪で羽ばたいたと言えます。以来、市民自らがNPOを組織化し、自らの持つ資源を社会的福祉のために提供する動きが盛んになっています。
恵沢人では、様々なリソースやインフラ、専門技術の不足などにより、課題や困難に直面するNPOに対して、企業との連携を促進するサポートを行っています。恵沢人は、専門性を持つボランティア「プロボノ」を獲得し、マッチングし、マネジメントすることに取り組んでいます。プロボノワーカーは、専門的・技術的なサポートを通じて、民間企業と公益セクターとの橋渡し役となります。恵沢人は、より効果的で、価値の高いプロボノサービスを通じて、NPOがより速く、より質の高い発展を遂げられるようサポートしています。中国にとって、プロボノは大きく深いインパクトを与えるもので、企業のボランティアを通じて中国社会に変化をもたらすものです。
iVolunteer(アイ・ボランティア)|インド
アイ・ボランティアは、ボランティアを推進する社会的企業です。そのミッションとは、ボランティアとNPOが力を合わせて、時間とスキルと情熱を共有することで、インド社会の発展に寄与することにあります。これまで約10年間の歩みの中で、アイ・ボランティアでは300件を超えるインド国内のNPO、そして、40ヵ国の海外組織との連携を広げ、デリー、ムンバイ、バンガロール、チェンナイ、コルカタ、ハイデラバード、プネのインド主要7都市に拠点を構え、インド全域における存在感を示す組織として成長してきました。これまでに10万人以上にわたるボランティアが関わり、常時1,000人以上のボランティアがアクティブに活動し、インドにおける最大のボランティア組織として活発な活動をしています。
アイ・ボランティアのプログラムの一つ「ホワイトボード」は、ダイナミックなボランティアのしくみとして、NPOが専門家とつながりを持ち、団体の活動に役立てることを目指すプログラムです。また、GYAN(今すぐ答えを!(Get Your Answer Now)の頭文字)というプログラムでは、双方向性の高いワークショップを通じて、NPOで働くスタッフのスキルを高めることを目的としています。
SESNET|韓国
SESNETは、企業経営、法律、デザイン、科学技術、メディア、マーケティングなど幅広い分野の専門家やCEO経験者によって設立された団体です。
「最良の支援とは自立を促すことだ」という信念のもと、貧困や失業、環境問題、社会的サービスの不足などの課題にイノベーティブな方法で向き合う社会的企業を対象に、設立から事業展開までをサポートしています。
SESNETは、マンツーマンやグループによるコンサルティング、オンラインや電話による相談、事業のメンタリングなど、様々な手法を取り入れています。また、「プロボノハブスクール」と名付けた、教育研修プログラムを通じて、ブランドアイデンティティの構築なども行っています。
営利企業や大学などの多くのセクターが、社会変革という新しい動きに関心を示すようになってきました。SESNETでは、これらのセクターが社会変革に関わりやすくするためのお手伝いをしています。
智恵衆生|中国
知恵衆生は、スキルを活かしたボランティア活動を通じて、人材開発のソリューションを提供する非営利組織です。組織の垣根を超える、新規性の高いプログラムを通じて、企業人のリーダーシップを育てていくようにデザインされています。企業の人事部門との戦略的な連携を通じて、力強いチームを構成することで、従業員のスキルアップを図るとともに、企業にとっては、効果の高い社会的投資をも実現しています。同時にNPOにとっては、企業の優秀な人材の力を借りることで、よりよい社会的インパクトを生み出すことにつながります。
Thai Young Philanthropist Network(タイ若手慈善家ネットワーク)|タイ
タイ若手慈善家ネットワーク(TYPN)は、次世代に向けたよりよいタイ社会の創造という目標を共有する、社会的な意識の高いプロフェッショナルが集まるコミュニティです。2008年の創設以来、TYPNは恵まれない人々を力づけ、タイの変革を担う団体の支援に注力しています。TYPNは、わずか10人で設立した当初から、2014年8月現在2,600人を超えるまでに成長しています。1,200人以上の貧困層に直接支援する20以上のプロジェクトを実施し、50団体以上のNPO等を支援しました。TYPNは、ボランティアベースの組織で、代表を含むコアメンバーもすべて無償ボランティアで活動しています。
2014年、TYPNは、タンマサート大学国際学部社会イノベーション研究室(GLab)と共同で、タイのNPO等を対象に、無償またはごく低額の費用で、顧問や専門的サービスを提供するシステムを立ち上げました。このプロジェクトはTYPNのこれまでの取り組みを拡大し、より大きな人的資源やパートナーシップを生み出し、タイの社会セクターの基盤強化を支援するものです。
また、TYPNが始めたブレイン・エクスチェンジ・イニシアティブ(BEX)は、海外の大学生とタイの政府組織、非営利組織、社会起業家とをマッチングし、短期間で課題に取り組むプログラムです。BEXは、BEXは、ChangeFusion社とOpenDream社の協力を得て立ち上げられ、2010年にタイ王国政府の後援を受けています。ハーバード、コロンビア、ケンブリッジなどの大学生が、首相官邸、貿易開発省、MaeFahLuang財団などとの共同プロジェクトに臨んでいます。この取り組みは、アショカU(アショカ財団の大学関連事業)の社会起業家へのインターンシッププログラムにおける優良事例として認められました。
Service Grant Japan(サービスグラント)|日本
NPO法人サービスグラントは、日本におけるプロボノムーブメントの草分け的存在として、プロボノの考え方を社会に広める役割を果たすとともに、200件以上にわたるプロボノプロジェクトにおいて成果を生み出し、2,100人以上のプロボノワーカーの登録を集めています。サービスグラントのミッションは、社会課題の解決に向けて市民が効果的に力を合わせ、新しい挑戦に取り組んでいくような、健全な市民社会を醸成することにあります。
サービスグラントでは、NPOによるプロボノ支援だけでなく、地縁組織を対象とする「ホームタウンプロボノ」、大都市から離れた地域社会を応援する「ふるさとプロボノ」、育児休暇や退職して子育てをしながら将来的に復職予定の女性のエンパワメントにもつながる「ママボノ」など、様々なプロボノモデルに挑戦しています。また、国内の7つの中間支援団体に対して、プロボノ運営に関して培ったノウハウを提供し、研修およびプロボノ実施に向けたサポートを行っています。
http://www.servicegrant.or.jp/
支援のお願い
「アジア・プロボノラリー東京2014」は、特定非営利活動法人サービスグラントによる自主事業としてスタートしています。
アジア各国から来日するゲストに対しては、各国から東京までの渡航費用は各自負担としていますが、東京都内における滞在費用や移動にかかる費用、イベント開催費等については、できる限り主催者側で負担をする形で、ゲストの負担を軽減したいと考えています。
本イベントの趣旨にご賛同いただき、アジア・プロボノラリーの取り組みを応援していただける皆さまには、サービスグラントの賛助会員としてのご協力をお願いできれば幸いです。賛助会員は、1口3,000円から参加が可能です。また、5口、10口でのご協力も大歓迎致します。
この機会に、サービスグラントへの皆さまのお力添えを、心よりお願い申し上げます。
主催・共催
ご質問やコメントがある方、来日するゲストへの取材・インタビュー等を希望されるメディア関係者の方は、
お気軽に本イベントの主催者である特定非営利活動法人サービスグラントまでお問い合わせください。